ワシントン・ミューチュアル:評価損16億ドル,3150人削減へ

米S&L(貯蓄・貸付組合)最大手ワシ ントン・ミューチュアルは10日、2007年10-12月(第4四半期)に住宅金融 部門の評価額を16億ドル(約1800億円)引き下げる方針を明らかにした。ま た、住宅ローン関連の損失拡大に対応し、約3150人を削減する計画を示した。

同社はまた、四半期配当を1株当たり15セント(従来は56セント)に引 き下げる。発表によると、第4四半期は赤字となる見込み。貸倒引当金は15 億-16億ドルと、先に示した予想の13億ドルを上回る。同社は336の住宅ロ ーンセンターのうち190を閉鎖する。

同社株は米住宅価格下落や住宅ローンの返済遅延増加のなかで、年初来56 %下落している。ワシントン・ミューチュアルは10日、転換株式による25億 ドルの増資で資本を増強する計画も明らかにした。住宅金融米最大手のカント リーワイド・ファイナンシャルも8月に、米銀バンク・オブ・アメリカ(BO A)に優先株20億ドル相当を売却し資本基盤を強化していた。

パンク・ジーゲルのアナリスト、リチャード・ボーブ氏は、「明らかに、 各社は業界の逆境が長期にわたると見込んでいる」と指摘。「人員削減が大規 模なのは、逆境が一時的ではないとの懸念の表れだ」と話した。

格付け会社フィッチ・レーティングスは同社の格付けを「A-」と、従来 の「A」から引き下げた。「資産内容の悪化」と「米国の住宅ローン市場の極 度に厳しい環境」を理由に挙げた。ムーディーズ・インベスターズ・サービス も同社の格付けを引き下げ、「ワシントン・ミューチュアルの住宅金融事業に おける信用商品関連の損失は、従来の見積もりを大きく上回り」、収益力「回 復が始まるのは」2010年以降になるだろうと指摘した。

同社は発表資料で、2008年の業界全体の住宅ローン創出(オリジネーショ ン)が恐らく40%縮小し1兆5000億ドル規模になるとの見通しを示した。今 年は約2兆4000億ドル。同社はサブプライム(信用力の低い個人向け)の販路 を通じた住宅ローン販売から撤退する方針を示した。また、08年1-3月(第 1四半期)の貸倒引当金は18億-20億ドルを見込んでいる。

人員削減の内訳は住宅金融部門が2600人。同部門全体の約22%に相当す る。残りは法人向け部門やサポート部門で削減する。削減に絡み第4四半期に 約1億4000万ドルの費用が発生する。リストラは08年3月31日までに完了す る予定という。

同社はまた、ブローカー・ディーラー部門のWaMuキャピタルなどの閉 鎖も計画している。

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