米国債:下落、10年債利回り4.15%-金融保証会社の格下げ懸念後退

米国債相場は下落。米金融保証会 社のMBIAが10億ドル(約1117億円)の第三者割当増資を実施する と明らかにしたことから、金融保証各社の信用格付け引き下げが回避さ れるとの見方が強まり、安全な投資先としての米国債の需要が弱まった。

住宅市場の低迷がリセッション(景気後退)につながることを防ぐ ため、11日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では少なくとも0.25 ポイントの利下げが実施されるとの見方が引き続き広がっている。

MBIAは10日、プライベート・エクイティ(PE、未公開株)投 資会社のウォーバーグ・ピンカスを引受先とする10億ドルの第三者 割当増資を実施すると明らかにした。一方、資産規模で欧州最大の銀行、 スイスのUBSはこの日、シンガポールと中東の投資家からの出資を受 け入れ、資本を増強すると発表した。

サントラスト・バンクの個人資産運用部門ストラテジスト、アンデ ィ・リッチマン氏は「こうした金融機関への資本投入に積極的な市場関 係者がいる」と指摘。さらに、「これは価値を見出している市場関係者 がいることを意味する」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後 3時46分現在、10年債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01ポイント)上昇して4.15%で推移している。10年債(表面利 率4.25%、2017年11月償還)の価格は10/32下落して100 27/32。

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利 先物市場の動向によると、FOMCが11日に0.25ポイントの利下げを 実施する確率は74%とみられている。0.5ポイント利下げの確率は26%。 さらに、来年1月30日と3月18日のFOMCで利下げが実施される確 率は50%以上とみられている。

株価上昇

UBSの資本増強発表を受け、銀行株主導で米株価指数が上昇した。

米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン市場の混乱で 証券会社や銀行の今年の損失や評価損は約760億ドルに達している。

UBSのマルセル・オスペル会長は10日の電話会議で、同社が転換 社債130億スイス・フラン(約1兆2800億円)をシンガポール政府投資 公社(GIC)と中東の投資家向けに発行すると明らかにした。UBSは また、米サブプライムローン関連投資で100億ドル(約1兆1200億円) の評価損を計上すると発表した。

MBIA

MBIAは5億ドル相当の新株をウォーバーグに売却する。ウォー バーグは来年に最大5億ドルの引き受けも申し入れており、議決権を高 める意向だ。ムーディーズのほか、フィッチ・レーティングスとスタン ダード・アンド・プアーズ(S&P)がMBIAの最高格付けを見直し ているが、今回の資本増強により格下げを回避できる可能性がある。

2年債相場は一時、下落分を縮小。バンク・オブ・アメリカ(BO A)が10日、ファンドを先週、凍結したと明らかにしたことが背景だっ た。

2年債利回りは前週末比4bp上昇し3.14%。同利回りは10年債 利回りを1.01ポイント下回った。

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