日本株は反落、米大幅利下げ期待後退と原油安-輸出や資源株安い(2

東京株式相場は4営業日ぶりに小幅反落。 米連邦公開市場委員会(FOMC)を11日に控え、投資家は積極的に上値を追 いづらかった。前週末7日に発表された米雇用統計で同国の景気の底堅さが示さ れ、大幅な追加利下げ期待が後退したため、京セラやファナックといった輸出関 連株の一角が下落。原油相場の下落から新日本石油などの石油関連株も売られた。 新興国の経済成長を背景に買われてきたコマツなどの機械株、JFEホールディ ングスなどの鉄鋼株も下げ、東証業種別33指数は24業種が安い。

新光証券の倉持靖彦投資戦略室長は「外部環境の影響を強く受けている状況 に変わりない。前週から相場は戻り歩調となったが、これがどこまで続くのか。 FOMCや、今後始まる海外投資銀行の決算に注目しなくてはいけない」と話し ていた。

日経平均株価終値は前週末比31円98銭(0.2%)安の1万5924円39銭。 TOPIXは同3.25ポイント(0.2%)安の1558.51。東証1部の売買高は 概算で18億2467万株と、活況目安の20億株を下回った。東証1部の騰落状 況は値上がり696、値下がり929。

0.25%か0.5%か

週明けの日経平均は先物主導で小幅続伸して始まったものの、すぐに下落に 転じ、一時は100円以上下げた。午後に入ると17円安まで下げ幅を縮める場 面もあったが、上げに転じる力はなかった。7日までの3日間で476円上昇し、 急ピッチの上げに対する警戒感が漂う中、FOMCでの利下げ幅が不透明である ため、投資家は積極的に上値を買いにくい状況だった。

三菱UFJ証券の藤戸則弘投資情報部長は「今後の株式相場が上昇するか下 落するかは利下げの幅次第だ。0.25%であれば利益確定売りが先行し、0.5% ならば年末年始高となる可能性が高い」と指摘する。

足元では0.5%の利下げシナリオが後退している。ブルームバーグ・プロ フェッショナルで、FF金利の先物相場から算出した市場が予想している利下げ 度合いを見ると、8日時点で4.5%から4.0%に0.5%引き下げるとの見方が 26%と、7日時点の36%から減少した。一方、0.25%引き下げるとの見方は 74%と、64%から上昇している。

背景にあるのが、前週末に発表された11月の雇用統計だ。非農業部門雇用 者数が前月比9万4000人増加と、ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノ ミスト予想の中央値(8万人増)を大幅に上回った。米国景気が予想以上に底堅 いことが示されたため、大幅な追加利下げ期待が後退した。

機械や原油関連株が安い

外部環境に左右される展開が続く中、国内景気の弱さも相場の上値を抑えた。 景気循環の代表的な業種である工作機械の総需要に天井感が出てきたとの見方が 一部で出てIHIや三菱重工業、川崎重工業などに売りが先行した。TOPIX の下落寄与度1位は機械指数となった。大和総研は7日、2005年3月から継続 してきた資本財セクターの投資判断「オーバーウェイト」を「中立」に引き下げ た。大和総研の田井宏介アナリストは「各企業の能力増強を主とした設備投資需 要は今後数年程度の仕事量増加を見越した投資が一巡してきた」という。

原油関連株の下げが目立ち、鉱業や石油・石炭製品指数は東証業種別33指 数の値下がり率上位に入った。在庫が今冬の需要を満たすのに十分あるとの見方 から前週末7日のニューヨーク原油先物相場が反落したことを受け、在庫評価益 の減少が懸念された。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引されている 原油先物1月限は7日、前日比1.95ドル(2.2%)安の1バレル=88.28ド ルで終えた。

銀行や小売りなど内需株が堅調

半面、投資資金は割安な内需関連株の一角に向かった。三菱UFJフィナン シャル・グループなどの大手銀行株が終日堅調だったほか、イオンなどの小売株、 ミレアホールディングスなどの保険株が買われた。

TOPIXニューインデックスシリーズでは、コア30指数のみが上昇。上 昇寄与度上位には、三菱UFJフィナンシャル・グループやソニー、NTT、キ ヤノン、武田薬品工業、JT、三井住友フィナンシャルグループ、セブン&ア イ・ホールディングスなどが並んだ。

ラウンドワや東建コーポがストップ安

個別では、11月の売上高が会社計画を下回ったラウンドワン、建築基準法 の改正の影響で今期(08年4月期)の業績見通しを下方修正した東建コーポレ ーションがストップ安(値幅制限いっぱいの下落)で東証1部の下落率1、2位 を占めた。ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「買い」から「中立」に引 き下げたエフピコが大幅安となり、景気過熱阻止を目的に中国が継続している利 上げが収益に与える影響が警戒されるJUKIも急落した。

半面、前週末7日の日経新聞朝刊で、高出力なフィルム型太陽電池の実用化 にメドをつけたと報道された藤森工業が2日連続のストップ高(値幅制限いっぱ いの上昇)。新生銀行が6日に13日付で連結子会社化すると発表したシンキは 3日続伸し、岡三証券が投資判断を「平均以上」から「強い買い」に引き上げた ゼンショーも4日続伸した。

--共同取材:柿崎 元子 Editor:Makiko Asai

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