HSBC証の白石氏:金利上昇局面に入っていない―米利下げ期待残る

HSBC証券の白石誠司チーフエコノミス トは10日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、債券相場の予想や 朝方発表された機械受注統計の評価、11日開催の米連邦公開市場委員会(FO MC)における利下げ幅予想などについて、以下のようにコメントした。

きょうの円債相場の動きについて:

「週末発表の米雇用統計は、ADP(オートマチック・データ・プロセッ シング)全米雇用リポートほど強いものではなかったが、全体として底堅い内 容という評価となった。米金利は、安全資産に資金がシフトする『質への逃避』 の巻き戻しという形で上昇基調を辿っている。それを受けて、きょうの相場も 軟調な推移を余儀なくされる」

「海外市場の先物引け値などを見ると、新発10年債利回りが1.6%台を付 けてしまうのかなというところと思うが、先行きについて言えば、米国の住宅 調整の目途がたったのかというと、まったくそうではない。『質への逃避』の 反動が出てしまうタイミングということであり、金利が上昇基調に入ったとい うことでは恐らくない」

市場予想を上回った10月の機械受注統計について:

「振れ幅が大きい統計なので、ならしてトレンドを見る必要がある。基本 的には、今年の設備投資は過去5年の高い成長の反動という意味で、減速局面 だったと思うが、どんどん調整局面に入っていくというよりは、また来年にか けて底堅い動きが期待できるという色彩の減速。ということで単月ではたまに 強い数字を織り交ぜながらの結果になっている」

「米雇用統計、きょうの機械受注ともにファーストリアクションとしては、 債券売りで反応しやすい数字になっている。日本も、『質への逃避』の反動と いった米国の流れの延長線上での動きになる可能性が高い」

FOMCでは25ベーシスポイント(bp)の利下げ幅が市場で有力視されているこ とについて:

「私も、市場の見方と一致して25bpだと思う。50bpという予想も一部で残 っているが、住宅にあく抜け感が全く出ていない状態なので、25bpという結果 になり、先行きもややダウンサイド(下振れ)リスクを強調することで、利下 げ期待が継続されると思う。1月も25bp利下げという期待が形成されていくと 思う」

日銀が14日に発表する企業短期経済観測調査(短観)について:

「いまは米国のサブプライム問題がどうなるかということが焦点だと思う。 ただ、米国の影響が及んでくる前の段階で、国内の建築基準法改正後の悪い影 響が日銀短観上にどう出てくるのかといったことや、さらに原油高による中小 企業の業況悪化のその後の動きなど、国内のリスク要因を確認するという意味 では、12月短観は重要なファクターだと思う」

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE