中国は景気沈静化目的に来年は一段の融資抑制か-エコノミストの見方

この4年で最大の預金準備率引き上げを8 日実施した中国は来年、景気沈静化とインフレ抑制を目指し、利上げよりも一 段の融資抑制を選択する可能性がある。

エコノミストによれば、中国人民銀行は預金準備率引き上げを継続する公 算が高い。利上げを実施すれば、海外からの資金がさらに引き寄せられ、国内 でインフレ圧力が強まるためだ。

ゴールドマン・サックス・グループのシニアエコノミスト、梁紅氏(香港 在勤)は、「行政手段による引き締めがさらにあると予想している」と述べ、 「預金準備率の引き上げだけでなく、信用制限もだ」との見方を示した。

中国では輸出急増で金融システムに資金が流入し、インフレや景気過熱懸 念をあおっている。人民銀は8日、預金準備率を1ポイント引き上げ、14.5% とした。今回の引き上げ幅は今年これまでに実施された9回の上げ幅(0.5ポ イント)の2倍に相当する。

JPモルガンの中国担当主任エコノミスト、フランク・ゴン氏(香港在勤) は8日電子メールで配布した資料で、流動性と過剰な信用拡大の抑制を目的に、 中国の預金準備率は2008年末までに最大で16%に引き上げられる可能性があ るとの見方を示した。

中国の金融機関や当局者が参加し3日間の日程で先週開催された中央経済 工作会議では、景気過熱と「明白な」インフレが08年の主要リスクとして取り 上げられた。中国の成長率は過去3四半期にわたり11%を上回っている。10 月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比6.5%上昇。同国では、食料品や エネルギー価格、人件費の上昇で、インフレが加速している。

スタンダード・チャータード銀行のシニアエコノミスト、スティーブン・ グリーン氏(上海在勤)は、「米景気減速と人民元上昇はより確実とみられ、 中国の金利が米国と同等になりつつあるため、資金流入の増加が見込まれてい る」と指摘。「このため中国は急激な利上げを避けるだろう」との見解を示し た。

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