NIS:米TPGが4割出資、傘下で再建目指す-313億円資本増強(3)

中小企業向け融資を手がけるNISグル ープは10日、米投資ファンドのTPGと資本・業務提携すると発表した。T PGが2008年2月中旬にNISの新株200億円を引き受け、875万株分の新株 予約権も取得、出資比率は最大4割の筆頭株主となる。TPGはNISの中国 子会社にも113億円を出資、NISを傘下に収めて経営を立て直す。

発表によれば、TPGは出資に伴いNISに過半数の役員も派遣する。ま た、12月13日に期間6カ月間で100億円のつなぎ融資も実行。米社を通じた 中国のリース子会社への出資は当初50%だが、期限前に融資を返済しなければ 完全子会社化できる条件なども付けた。NISは年間2億円でTPGとM&A (企業の合併・買収)などでアドバイザリー契約も結ぶ。

同日夕、都内のホテルで会見したNISの嵜岡邦彦社長は、メーンバンク を持たないため「調達環境の悪化は想像できないほどだった」と振り返り、今 後は「TPGのアジアのネットワークを活用して株主の信頼を1日も早く回復 できるよう業績を上げたい」と強調した。TPG日本法人の津坂純代表は「日 本での金融セクターの第1号案件として非常に重要な投資だ」と指摘した。

NISは約2年半後の貸金業法の施行を控え、過払い利息の返還費用の増 加などで07年9月中間決算は20億円の赤字となり、前年同期から赤字幅が拡 大した。今回の増資などで、財務基盤の安定化を図るとともに、TPGの持つ ネットワークや経営ノウハウを活用し、早期立て直しを図る。TPGはNIS 株を原則5年程度保有し、価値向上後の売却で投資回収を狙う。

NISとTPGは当初7日午後に予定していた提携発表の会見について、 当局との確認作業が残っているとして急きょ中止、同日に一部発表していた増 資登録も取り下げていた。TPGは2006年、07年までの約1年間で日本に約 10億ドル(約1100億円)を投資する方針を表明。3月には玩具メーカーのタ カラトミーに200億円弱を出資している。

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