ECBは当面様子見へ、金融機関決算が焦点-三菱UFJ証券の矢口氏

三菱UFJ証券の経済調査部シニアエコノ ミスト、矢口満氏は7日付のリポートで、欧州中央銀行(ECB)の金融政策 見通しについて、以下のようにコメントした。ECBは6日の定例政策委員会 で、短期金利の調節手段である短期買いオペ(売り戻し条件付き債券買いオペ =レポ)の応札最低金利を4%で据え置くことを決めた。

「少なくとも当面の間、政策金利の据え置きが続くと予想する。ECB理 事会内でタカ派メンバーとハト派メンバーの意見の相違が収束せず、利上げに も利下げにも動けないとみられるからだ。今後ECBは引き締めバイアスを維 持しつつ、様子見姿勢を続けよう」

「タカ派メンバーは、物価上振れリスクの拡大を重視している。ユーロ圏 では原油高と食品高により、11月のインフレ率が前年比3%へ上振れした。来 年にかけては賃金上昇圧力の高まりも予想される」

「一方、ハト派メンバーは、最近の原油高やユーロ高に加え、金融市場混 乱の再燃に伴い、景気下振れリスクが強まっている点を重視しているとみられ る。特に懸念されるのが、ユーロ圏の金融機関において、米サブプライム(信 用力の低い個人向け住宅ローン)関連の損失が想定外に拡大するケースだ」

「今後ECBは、金融市場の混乱がどこまで拡大するかを従来以上に注視 しよう。来年1-2月に明らかになる欧州金融機関の2007年通期決算が大きな 焦点になると思われる」

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