米国株(7日):反落、大幅利下げ見通しが後退-アメックスに売り(3)

米株式市場のS&P500種株価指数 は3日ぶりに下げに転じた。朝方発表された雇用統計が予想より強い内 容となったことで、来週の連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて

0.5ポイントの利下げ見通しが弱まった。

アメリカン・エキスプレス(アメックス)とキャピタル・ワン・フ ァイナンシャルが下落。メリルリンチは個人消費の悪化を指摘し、クレ ジットカード大手3社の利益見通しを引き下げた。

米石油会社2位のシェブロンと油田サービス最大手のシュルンベル ジェが売りに押された。原油価格の反落が要因だった。バイオテクノロ ジー最大手アムジェンも下げた。同社が主力製品の安全情報を修正する 可能性に言及したことが嫌気された。

S&P500種株価指数終値は前日比2.68ポイント(0.2%)安の

1504.66となった。ナスダック総合指数は2.87ポイント(0.1%)下落 し2706.16で終了した。ダウ工業株30種平均は5.69ドル高の13625.58 ドル。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率はほぼ同率だっ た。

USグローバル・インベスターズのシニアトレーダー、マイケル・ ナスト氏は「今週、市場参加者は0.5ポイントの利下げが確実だとみて いた」と指摘。「それで株価が上昇していたが、現時点では見通しは不 透明になっている」と述べた。

米労働省が7日に発表した11月の雇用統計で非農業部門雇用者数が 前月比9万4000人増加したことから、トレーダーの間では0.5ポイント の利下げ見通しが後退。これを受けて株価は朝方の上昇分を失った。

週間ベースで上昇

主要株価指数は週間ベースで上昇した。サブプライム(信用力の低 い個人向け)住宅ローンのデフォルト(返済不履行)の回避を試みる政 府の新計画が銀行利益の押し上げにつながるとともに、住宅リセッショ ンが緩和するとの観測が押し上げ要因だった。

週間ベースではS&P500種は1.6%上昇、年初来では6.1%上昇と なった。ダウは週間ベースでは1.9%上昇、年初来でも9.3%上げている。 ナスダックは週間ベースで1.7%高、年初来では12%上昇している。

アメックスとキャピタル・ワン・ファイナンシャル、ディスカバ ー・ファイナンシャル・サービシズがそろって下げた。メリルリンチの アナリスト、ケネス・ブルース氏は顧客向けリポートで、こうしたクレ ジットカード大手の株式の売りを勧めた。個人消費が予想以上に弱いこ とからクレジットカードの利用も抑制されるとの見方を理由に挙げた。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場は、12月11日のFOM Cで政策金利が4.25%に引き下げられる確率を76%とする市場の見方を 示唆している。また金利先物相場は0.5ポイントの利下げが24%の確率 との見方を織り込みつつある。同確率は6日には36%とみられていた。

相場の再調整

オークツリー・アセット・マネジメント(ニューヨーク)のロバー ト・パブリック最高投資責任者(CIO)は「来週、25ベーシスポイン トの利下げにとどまった場合に合わせて相場が再調整している」と指摘。 「市場にとっては50ベーシスポイントの利下げが最善だった」と述べた。

原油相場の急落が嫌気されシェブロンとシュルンベルジェは下落。 ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で取引される原油先物1月限は 前日比1.95ドル(2.2%)安の1バレル=88.28ドルで終了した。

住宅建設業者が緩む

住宅建設と住宅金融株はこの日、週間での上昇分を縮小した。アナ リストがサブプライムのデフォルト抑制を目指す政府の新計画が住宅価 格や住宅差し押さえにそれほど大きな影響を与えないと指摘したことが 嫌気された。

JPモルガン・チェースは6日の住宅建設株の大幅上昇について、 「見当違いの楽観によって誘発されたもの」と指摘。米住宅市場の底入 れには今後3-6か月かかる可能性があると指摘した。

住宅建設大手のD.R.ホートンは下落し、週間ベースでの上昇率 は16%に縮小した。また米住宅金融最大手のカントリーワイド・ファイ ナンシャルもこの日は下げ、週間での上昇率は6.7%に縮小した。

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