政府・与党:道路特定財源、暫定税率の10年間維持などで合意(4)

政府・与党は7日午前、首相官邸で道路特定 財源に関する協議会を開き、揮発油税などの税率を本来の約2倍に引き上げてい る暫定税率を08年度からも10年間維持することなどを示した合意文書をまとめ た。特定財源のうち、毎年の道路支出を上回る税収については環境対策にも考慮 して一般財源として活用していく方針も盛り込んだ。これを受け、政府は関連法 案を08年の通常国会に提出する。

2008年度予算での一般財源化の規模は07年度(約1800億円)を上回る額 を活用することも明記。高速道路料金の引き下げなどを推進するため、道路特定 財源を活用して2.5兆円の範囲内で国が高速道路会社の債務を承継する方針も盛 り込まれた。今後10年間の道路整備中期計画の事業量は「59兆円を上回らない ものとする」とし、国土交通省が素案で示した65兆円を6兆円減額する内容と なった。

このほか文書によると、5年後をめどに必要に応じて見直しを行うことにな った。また、地方の道路整備を進めるため、①地方道路整備臨時交付金の対象拡 大と財政状況に応じた交付率の引き上げ②地方財政負担軽減のための無利子貸付 制度の創設(5年間、総額5000億円規模)などの対策も講じることになった。

暫定税率、基調は維持だが税抜本改革で動く可能性も-谷垣氏

暫定税率に関しては、これまでの政府・与党内協議で公明党からこのうち、 自動車重量税分については引き下げるよう求める案が出ていた。このため、文書 には5年後の道路整備中期計画の見直しを踏まえ、「必要に応じ、所要の検討を 加える」と強調。さらに、「自動車関係諸税については、今後の抜本的な税制改 革に合わせ、暫定税率を含め、そのあり方を総合的に検討する」との方針も盛り 込んだ。

これに関連し、自民党の谷垣禎一政調会長は同日昼、党本部で行った記者会 見で、「公明党が私どもの主張を理解していただいたのはありがたかった。中期 計画を達成するためには暫定税率が必要だった」と指摘。将来の暫定税率の見直 しについては「今のところは、維持するというのが基調だ。税制のどういう改革 が行われるかによってそこのところが若干動いてくる可能性があり、それ以上の ことは申し上げられない」と述べ、含みも残した。

また、谷垣氏は揮発油税の全額一般財源化については「今後どういう抜本的 な税制改革が行われるかによっても違ってくる。いま視野の中にそういう議論が 十分に入っているわけではない。これからの課題だ」と述べるにとどめた。

野党との協議、どれだけできるかは展望持ってない

ただ、暫定税率の10年間維持などを盛り込んだ関連法案を国会で成立させ るためには参院で多数派を占める野党との調整も不可欠となる。谷垣氏は「民主 党でご議論があることも承知している。通常国会での審議の中でお話し合いが進 むことを私たちは期待している。協議をお呼び掛けするということは、これから もしなければいけないと思っているが、今の時点でどれだけできるかということ をお答えできるだけの展望はもっていない」と語った。

町村信孝官房長官も閣議後の会見で、「野党の皆さん方にも十分、丁寧に説 明をしていくというところから始めないといけないと考えている」と述べ、政府 としても野党に理解を求めていく考えを強調した。

政府・与党合意は安倍内閣の方針を堅持-町村氏

町村氏は会見で、政府・与党合意について、「06年末の閣議決定のライン を堅持するものだ。道路整備の必要性、厳しい財政事情、納税者の理解の観点を 踏まえて、地域活性化・環境対策への配慮という課題に的確に対応したものだ」 と語り、安倍晋三前政権の路線を踏襲したものと説明した。

また、08年度予算での一般財源化の規模については「07年度は1800億円余。 それを上回る規模ということで具体の数字はこれから予算編成で決めていく。こ の時点で決まっているわけではない」と指摘した。

その上で、具体的な使途について「納税者の理解も大切だ。環境対策とか信 号機の整備とか交通事故に伴う財政負担など広い意味の自動車、道路に関係した 説明のつく範囲のものであれば納税者の理解が得られるという判断をしている」 と述べ、道路に関係したものとせざるを得ないとの認識を示した。

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