米国債:続落、10年債利回り4%台-サブプライム救済策発表で

米国債相場は3日続落。10年債利回りは 今週に入って初めて4%台に上昇した。米政府がサブプライム(信用力の低い 個人向け)住宅ローンの救済策を発表したため、安全資産とみなされる国債に 売りが膨らんだ。

ブッシュ政権が午後、一部のサブプライム住宅ローンを対象に金利を一定 期間凍結する計画を発表。国債相場は下げ足が速まった。米連邦公開市場委員 会(FOMC)が11日の定例会合で実施するとみられる利下げの幅をめぐり、 市場の見方は分かれている。7日には労働省が11月の雇用統計を発表する。

モルガン・キーガン(テネシー州メンフィス)の債券担当マネジングディ レクター、ケビン・ギディス氏は「政府の救済策は危機が沈静化することを示 唆している。国債相場は上昇ピッチが速すぎ、上昇幅も大き過ぎたため、持ち 高の調整が起こっている」と述べた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後3時 24分現在、10年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポ イント)上昇して4.02%で推移している。10年債(表面利率4.25%、2017 年11月償還)の価格は17/32下落して101 7/8。

ブルームバーグがエコノミスト82人を対象に実施した調査によると、雇 用者数の予想中央値は8万人増と、10月の16万6000人増から伸びが鈍ると みられている。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシング (ADP)エンプロイヤー・サービシズが5日発表した給与名簿に基づく集計 調査によると、11月の米民間部門の雇用者数は市場予想の3倍を超える伸びを 示した。

マニング・アンド・ナピアー・アドバイザーズで約40億ドルの債券資産 の運用に携わるジャック・バウアー氏は「景気の現状がもっと鮮明になるまで、 利回りが一段と低下するのは困難だ」と述べた。

金融政策見通し

シカゴ商品取引所(CBOT)のフェデラルファンド(FF)金利先物市 場の動向によると、FOMCが11日に0.5ポイントの利下げを実施する確率 は44%と、1週間前の30%を上回っている。0.25ポイントの利下げ確率は 56%。

2年債利回りはFF金利の誘導目標を1.47ポイント下回っている。格差 は3日には1.65ポイントと、1989年以来で最大となっていた。

ブッシュ大統領は一部ローンの金利を凍結する計画を発表。住宅市場は全 米で「不安の源」になっていると指摘した。ポールソン財務長官が根回しした サブプライム救済計画は住宅差し押さえの急増による景気の腰折れを回避する ことが狙い。

2年債利回りは11bp上昇の3.04%。10年債利回りを98ポイント下回 っている。前日の格差は102bp。利回り曲線の平たん化は短期債の需要が弱ま っていることを示している。

LIBOR低下

英国銀行協会(BBA)によると、1カ月物ドル建てロンドン銀行間貸出 金利(LIBOR)は1bp低下の5.24%と、2日連続で低下。銀行間の貸し 渋りがやや緩和していることがうかがえる。4日には年末を前に資金需要が強 まり、5.25%と2カ月半ぶりの水準に上昇した。

シティグループ・グローバル・ウェルス・マネジメントの債券ディレクタ ー、ドン・アレクサンダー氏は「不透明感はまだ晴れていない。年末を控えて 資金繰りには不安がまだ強い」と指摘した。

米連邦準備制度理事会(FRB)によると、償還期限が270日以下の資産 担保コマーシャルペーパー(ABCP)の発行残高は5日に終わった1週間に 前週比230億ドル減少の8012億ドル。17週連続で減少した。

3カ月財務省短期証券(TB)利回りは前日比ほぼ変わらずの3.04%。 一時は2.93%まで低下する場面もあった。この日、財務省は10日に210億 ドルの3カ月物TBと200億ドルの6カ月物TBを発行すると発表した。発行 額は3日の入札と同じ。

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