首相:財融特会積立金の取り崩し検討-08年度予算案で国債返済(2)

福田康夫首相は6日夜、政府、与党が財政融 資資金特別会計の積立金を取り崩して2008年度予算案に約10兆円を国債の返済 に充てる方向で調整に入ったとの報道について、「財務省で特別会計を何とか活 用できないかと考えている。そういうことができればいいなと思っている」と述 べ、実現に積極的な姿勢を示すとともに、政府として検討に着手したことを正式 に明らかにした。首相官邸で記者団に語った。

町村信孝官房長官は6日午後の記者会見で、政府、与党が財政融資資金特別 会計の積立金を取り崩して2008年度予算案に約10兆円を国債の返済に充てる方 向で調整に入ったとの報道について、「国の借金は500兆円を超えている。大い に参考にしなければならない」と述べ、前向きな姿勢を示した。

町村氏は、「これから増えてくるさまざまな特に社会保障を中心とする歳出 増などを考えると、恒常的な歳出の財源になるかは、なかなか難しいと思う」と 言明。その上で、「毎年の工夫としてはやらなければならない。中川前幹事長の おっしゃっていることは、大いに勉強する余地がある」と語り、特別会計の取り 崩しは検討に値するとの考えを示した。

津田廣喜財務事務次官は6日夕の定例記者会見で、財政融資資金特別会計の 積立金を取り崩し、来年度予算で国債の返済に充てる方向で調整していることを 明らかにした。津田次官は、額賀福志郎財務相の指示を受け、「どのくらい取り 崩すのが適当なのかどうかを含めて検討している」との認識を示したうえで、「取 り崩した場合は国債の返済に充てるのが大前提だ」と述べた。

町村氏は5日の記者会見で、外国為替資金特別会計の積立金を取り崩して社 会保障財源などに充てることに関しては、「円高になれば差損が出てくるので、 それに一定程度備えるということもある。過去の経験値などから一定の準備率が 決まっており、それを無視して取りあえず余っていそうだから使えということに はならない」と述べ、否定的な見解を示していた。

野村証券財政アナリスト、西村昌宏氏は、政府が財政融資資金特別会計の積 立金を取り崩して08年度予算案で国債返済に充てることになった場合の市場への 影響について、「今後の借換債が減少する形になり、需給が改善する要因にな る」と分析。ただ「実際には前倒しをどのくらい使うかにかかっており、それが そのまま反映されることにはならない」と語り、取り崩しの規模が確定していな いこともあり、影響の先行きは不透明だとの認識を示した。

朝日新聞(電子版)は6日午後、政府、与党が財政融資資金特別会計の積立 金を取り崩して08度予算案に約10兆円を国債の返済にあてる方向で調整に入っ たと報道。08年度以降も年間1兆-数兆円程度が返済に回る見込みだと伝えた。 朝日によると、政府が借金の金利変動に備えて特会の利益から積み立てている約 20兆円(07年度末見込み)について半分程度まで減らしても問題ないと判断した という。

--共同取材:下土井京子 Editor: Tetsuzo Ushiroyama、Hitoshi Sugimoto

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