日本株(終了)引け際盛り返し連騰、銀行や輸出主導-米景気悲観緩む

東京株式相場は、取引終了にかけて再浮上 して大幅続伸。米国の雇用改善期待による景気懸念の後退、為替相場の円安・ ドル高傾向から電機や精密機器、自動車など輸出関連株が買われた。特に米半 導体株高の流れを受けて、エルピーダメモリやニコン、ディスコなどが急伸。 また、米住宅ローン対策への期待で三菱UFJフィナンシャル・グループをは じめとした3大金融グループがそろって5%超上昇した。

日経平均株価の終値は前日比265円20銭(1.7%)高の1万5874円8銭。 終値ベースで11月7日(1万6096円)以来、約1カ月ぶりの高水準となった。 TOPIXは同25.64ポイント(1.7%)高の1552.27。東証1部の売買代金は 概算で2兆7007億円、売買高は19億378万株。値上がり銘柄数は1069、値下 がり銘柄数は506。

東証業種別33指数は値上がりが29、値下がりは4。上昇したのは、銀行、 その他金融、電気機器、精密機器、保険、鉱業、建設、機械など。半面、サー ビス、医薬品、陸運、食料品は安い。

みずほ投信投資顧問の岡本佳久執行役員は、前日の米国株が急反発したほ か、外国為替市場で円相場が下落基調で推移し、「外部環境の改善をきっかけ に、一部投資家が主力株への買いに動いた」と指摘。ただ、銀行株とハイテク 株がそろって上げ幅を拡大した割には、「株価指数の戻りは鈍い印象」(同 氏)という。

7日に米国で発表される11月の雇用統計や、11日の米連邦公開市場委員 会(FOMC)を受けた米国市場の反応を見極めたいとの心理が強く働いてい るため、「売り方の買い戻しが中心で、上値を買う新規資金の流入は限られ る」(岡本氏)ようだ。

実際、この日の日本株は朝方から買いが先行し、午前中は堅調な推移が続 いたが、午前の取引終了後に円安の勢いが一服すると、午後の取引開始直後か ら、トヨタ自動車やソニーなど輸出関連株の上げ幅が縮小。新日本製鉄など鉄 鋼株は前日比マイナスに転じる場面があった。もっとも、午後2時半ごろから 取引終了にかけては再び値を切り上げ、きょうの高値圏で取引を終えた。

銀行指数は上昇率、寄与度でトップ

ワシントン時間6日に発表されるサブプライムローン(信用力の低い人向 けの住宅融資)の借り手救済策への期待感から、銀行株は三菱UFJなど大手 を中心に買われ、TOPIX銀行株指数は33ある業種別指数の中で上昇率、 上昇寄与度ともにトップ。

サブプライムローンの借り手救済策については、ポールソン米財務長官と ジャクソン住宅都市開発長官による記者会見がワシントン時間6日に予定され ており、融資金利を据え置く期間を5年とすることが有力視されている。

エルピーダは一時ストップ高

5日の米国株市場では、トーマス・ウィーゼル・パートナーズのアナリス トが、2008年のパソコン需要の拡大見通しから、半導体最大手インテルの株式 投資判断を「マーケットウエート」から「オーバーウエート」に引き上げた。 インテル株が3.5%高となったほか、フィラデルフィア半導体株(SOX)指 数は2.5%高と急伸した米国市場の流れを受け、エルピーダメモリが一時スト ップ高(値幅制限の上限)まで買われたほか、SUMCOや東京エレクトロン など半導体関連銘柄が軒並み大幅高となった。

明治安田生命保険相互・株式運用グループの原晋治主席スタッフは、パソ コン販売は在庫調整が終了して今後は期待感があるほか、北京オリンピックを 控えて薄型テレビも今後は需要が盛り上がるだろうと予測。「半導体はDRA M市況が厳しいものの、数量増が期待できることから悲観的になる必要はな い」(同氏)との認識を示した。

その他金融高い、タカキューは上昇率首位

業種・個別では、多重債務者数が減少傾向にあることを評価してアイフル やオーエムシーカードなどその他金融株の上昇も目立った。ハードディスク駆 動装置(HDD)用磁気ヘッドの競争力向上を再確認したなどとして、クレデ ィ・スイス証券が目標株価を引き上げたTDKは大幅高。スーツなどの販売が 好調で、午後1時に発表した11月の既存店売上高が2カ月ぶりに増加に転じ たタカキューは一時ストップ高まで買われ、東証1部の上昇率首位。大和ハウ ス工業と業務提携協議中の小田急建設は、ストップ高買い気配のまま終えた。

電気化が大幅安、菱ガス化は午後下落

半面、連結子会社のウェブマネーがきょう上場を果たしたフェイスは、急 落して東証1部値下がり率1位となった。欧州連合(EU)の競争法規制当局 である欧州委員会が、合成ゴムをめぐって価格カルテルを結んだとして4700 万ユーロ(約76億円)の制裁金を課した電気化学工業が大幅反落。6日午前 に新潟工場で爆発事故があった三菱ガス化学は、午後に一転して下落した。

新興市場は高安まちまち、ウェブマネーは買い気配で終了

国内の新興3市場は、ジャスダック指数が前日比0.04ポイント(0.1%) 高の75.47と小幅続伸。東証マザーズ指数は同4.86ポイント(0.5%)安の

911.76と小反落。大証ヘラクレス指数は5.64ポイント(0.4%)高の1327.42 と小幅続伸。

個別では、テレウェイヴ、セプテーニ・ホールディングス、コムチュア、 ACCESS、イー・キャッシュ、ゼンテック・テクノロジー・ジャパンが高 い。携帯電話向けを中心に新規コンテンツを取り入れたことで会員数が増え、 9月中間期の連結純利益は前年同期比47%増の5億6200万円となったザッパ ラスは連日で年初来高値を更新。

半面、ミクシィ、サイバーエージェント、インデックス・ホールディング スなど主力ネット関連株に下げが目立つ。マザーズから東証1部への指定替え を発表したディー・エヌ・エーは朝方に連日で上場来高値(株式分割修正後) を更新したが、次第に売りに押され4%超下げて終えた。

この日、ジャスダック取引所の新市場「NEO」に新規上場したウェブマ ネーは、公開価格10万円の3倍にあたる30万円まで気配値を切り上げたが、 取引は成立せず。買い注文2万1600株に対して売りは2600株にとどまった。

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