Xマス明け105円超えも、キャリー取引復活なし-ステート富田氏(2)

ステート・ストリート銀行の富田公彦金融市 場部長は5日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで、米国のサブプ ライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題を発端とした金融不安が広が りを見せる中、世界の投資家は円キャリートレード(低金利の円で資金を調達 し、高金利資産に投資する取引)などリスク投資を回避する姿勢を強めている といい、海外勢が本格的に始動し始めるクリスマス休暇明け以降は1ドル=105 円を超える円高もあり得ると語った。コメントの詳細は以下の通り。

「当社のフロー・データ分析などで見ると、明らかに投資家のリスク回避 傾向が続いており、それを覆すようなものは何もない。デイリーベースで見れ ば、株式市場を横目に見ながらばたばたやっているが、大きな流れとしては、 例えば円とかスイス・フランとかシンガポール・ドルなど低金利の通貨を買っ て、高金利もしくは経常赤字の大きな通貨を売るという流れに全く変化はない」

「ドル・円が107円に突っ込んだ後、株価が大きく戻したこともあり、キ ャリーが復活するのではないかという勘違いからポジションを1回戻した。し かし、キャリーは一貫して復活していない。8月に1回(円高が)起こった後、 クロス円が全部、円安に戻ったときにキャリーが復活したという声もあったが、 復活させたのは為替のディーラーだけで、投資家は一貫して戻ったところはク ロス円を売っている。世界中の投資家はリスクから逃げており、むしろ回避傾 向が強くなってきている」

投資家によるキャリートレードの解消は、「もうかなり進んだと思うが、今 度は逆向きに円買いで他の何かの売りを作った方がいいというようになりつつ ある。アンチ・キャリーのポジションは少し勇気がいるし、コストもかかるの であまり元気が出ないが、その兆候はある。円やスイスを買って、オージー(オ ーストラリア・ドル)を売ったり、ドルを売ったりという動きが出つつある。 解消の動きプラスアルファーが出ているので、なかなかこれを戻すのは難しい のではないか」

ドル・円については、「105円が1つのめどと思っており、今でもそれは変 わっていない。年内でも105円ぐらいまでだったら十分あり得る。ただ、100円 を切って2けたになるかというと、時期的に動きが止まってくる。特に海外勢 は11月、12月あたりの決算の人が多く、しかも米国は感謝祭が終わるとすでに クリスマス気分となるので、12月25日までは間違いなくのんびりする。今、100 円を突っ切っていくほどの何かが出てくるかというとそこまではないだろう」

「ただし25日を過ぎると分からない。クリスマスが明けて、日本がお休み 気分になる年末・年始になると105円を越えるということもあり得るかもしれ ない。しばらくは円高というものを抱えると思った方がいい」

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