日本株(終了)円高修正で午後戻す、電機や銀行中心に反発-英銀報道

東京株式相場は午後の取引で徐々に戻し、 反発して引けた。午前11時過ぎに英銀の国有化報道が市場に伝わり、ドル・円 相場が1ドル=110円台へと円高修正が進んだことを好感。採算悪化への懸念が 和らいだ松下電器産業や三菱電機、アドバンテストなど電機株が上昇。午前は安 かったトヨタ自動車などの輸送用機器株の一角もプラスに転じた。三菱UFJフ ィナンシャル・グループなどの銀行株、ファーストリテイリングなどの小売株も 高い。東証業種別33指数は、23業種が上昇。

日経平均株価の終値は、前日比128円69銭(0.8%)高の1万5608円88銭。 TOPIXは同11.13ポイント(0.7%)高の1526.63。東証1部の売買高は概 算で20億6665万株。東証1部の騰落状況は値上がり銘柄1031、値下がり597。

住友信託銀行マーケット資金事業部門の島津大輔調査役は、「海外投資家の 売りが一巡したため、相場の下値は固くなっている。物色の方向感は定まらず、 強い相場ではないが、じわり戻り歩調となっている」と指摘した。小売株がこの 日買われた点については、「業績が期待できる銘柄には買いが入っている」との 認識だった。

日経平均は高値圏で終える

この日の相場は午後に上昇に転じた。日経平均は続落して始まった後、前日 比100円以上の下落を見せる場面があったものの、午後の取引開始直後から先物 主導で上げに転じ、一時141円高まで上昇、この日の高値圏で終えた。投資家の 中期的な平均売買コストである25日移動平均線(1万5594円)を10月19日以 来、1カ月半ぶりに上回って終了している。

上昇のきっかけとなったのが、昼休み中に進行した円高修正の動きだ。米国 景気の悪化懸念から円買い・ドル売りが進み、東京時間午前のドル・円相場は1 ドル=109円台で推移していたが、午後には1ドル=110円39銭まで円高修正が 進んだ。「1ドル=110円を割り込むと、下期業績に不透明感が出てくる」(東 海東京調査センターの矢野正義シニアマーケットアナリスト)との懸念が払しょ くされた格好で、午前は安かったトヨタ自動車が上げに転じるなど、輸出株に買 いが入った。

英ノーザン・ロックの国有化観測

ドルが買い戻された背景には、金融システム不安の後退があった。英紙デー リー・テレグラフは5日、英政府が民間企業による中堅銀行ノーザン・ロックの 買収失敗に備え、来年2月にも同行を国有化する法案を起草したと報じた。この 報道が市場に伝わると、金融不安に一定の歯止めがかかるとの期待感から、円売 りに安心感が広がった。

JPモルガン・チェース銀行為替資金本部の棚瀬順哉FXストラテジストに よれば、ドル・円は仲値以降も堅調で、「下値を試し切れずにいたところに、ノ ーザン・ロック国有化の話でリスク志向改善ということになり、円売りのきっか けになった」という。

ただ、これでサブプライムローン問題が払しょくされたわけではない。東証 1部の売買代金は2兆6785億円。今週は7日に米国で11月の雇用統計などの重 要経済指標の発表を控えており、投資家の様子見姿勢が強まる中、来週末14日 も株価指数先物・オプションの特別清算値(SQ)を控えて先物主導で振らされ やすかった。日経平均先物12月物の出来高は12万7232枚と、活況目安の10万 枚を超えたのは21日連続となった。

立花証券の平野憲一執行役員は、「相場は当面、サブプライム問題が米実体 経済に与える影響や政府の対策などを踏まえた米国株やファンドの動向を見なが ら、これまで期待していなかった日本の年金の買いに頼らざるを得ないだろう」 との見方を示していた。

インフルエンザ関連高い、津田駒工が下落

個別では、インフルエンザ関連銘柄としてサンドラッグ、ツルハホールディ ングス、日本新薬などが上昇。日興シティグループ証券が投資判断を引き上げた スズケンや、中旬以降の気温の低下でダウンジャケットなどが伸びて11月の既 存店売上高が前年同月比4.7%増となったユナイテッド・アローズなどが上昇し た。

半面、中国向け繊維機械の減少などを理由に、5日付の日経新聞朝刊で今期 (08年11月期)の連結経常利益が減益に転じる見通しと伝えられた津田駒工業 のほか、米国で大手チェーン向けの飲料販売が思うように伸びていないことなど から、10月中間期業績が事前予想にやや届かなかった伊藤園なども売られた。

新興市場も午後に戻す

新興3市場は、ジャスダック指数が前日比0.1%高の75.43、東証マザーズ 指数は同0.6%高の916.62、大証ヘラクレス指数は同0.2%高の1321.78。いず れの指数も取引時間中はマイナス圏で推移する場面が多かったものの、取引終了 にかけて下げ幅を縮め、上げに転じて終えた。

材料の出た個別銘柄では、自社株買いを発表したクリエイトやムトー精工が 上昇。4日に業務提携を発表したヤフーとイーベイの共同サイトの運用代行業務 を子会社が受託しているネットプライスは、2日連続でストップ高買い気配のま ま終えた。フジオフードシステムから提訴されている訴訟に、全面勝訴したと発 表したライフフーズも買われた。

--共同取材:小宮 弘子 Editor:Shintaro Inkyo

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