日本株:銀行や自動車中心に続落、サブプライム損やドル安懸念(2)

午前の東京株式相場は続落。海外金融機関 の損失拡大懸念が拭えず、外国為替相場が再び円高・ドル安傾向となっているこ とへの警戒感が強かった。三井住友フィナンシャルグループなどの銀行株、トヨ タ自動車やスズキなど自動車株が安い。鉄鋼や大手商社など、新興国の成長を背 景に上昇してきた銘柄群も下げた。東証業種別33指数は、22業種が下落。

午前の日経平均株価の終値は、前日比54円26銭(0.4%)安の1万5425円 93銭。TOPIXは同7.45ポイント(0.5%)安の1508.05。東証1部の出来高 は8億7782万株。東証1部の騰落状況は値上がり銘柄539、値下がり1050。

日本の不良債権問題に似ている

安田投信投資顧問の茶野宏ファンド運用部長は、「サブプライムローン問題 を背景にした海外金融機関の損失拡大懸念は、バブル崩壊後の日本の銀行の不良 債権問題に似ている。公的資金の注入など抜本的な対策がない限り、投資家の不 安感は止まらないだろう」と話した。

午前の日経平均は続落して始まった。シカゴ先物市場(CME)の日経平均 先物12月物の4日清算値である1万5425円を下抜け、前日比100円以上の下落 を見せた。一時は23円安まで下げ幅を縮小したものの、その後は1万5400円を 挟んでもみ合った。

国内独自の手掛かり材料に欠ける中、サブプライムローン問題に揺れる外部 環境に影響をこの日も受けた。「米証券大手4社はサブプライム住宅ローン関連 の評価損が拡大する可能性がある」と、JPモルガンチェースのアナリストが指 摘したことをきっかけに、4日の米株式市場では、金融株中心に売りが先行。サ ブプライムローンの損失懸念を世界の株式相場はなかなか織り込めず、午前の東 京株式相場もこの流れを受けた。

利下げすれば一段のドル安懸念

サブプライム問題の影響で米国の実体経済の悪化が警戒されており、為替相 場ではドルが売られている。東京時間午前のドル・円相場は1ドル=109円71- 110円2銭で推移。前日の東京株式相場の終了時間の1ドル=110円17銭から円 高傾向となっている。

東海東京調査センターの矢野正義シニアマーケットアナリストは、「ドル・ 円相場が1ドル=110円を割り込むと、下期の業績に対する不透明感が出てくる。 次回のFOMCで、利下げに踏み切れば、さらなるドル安懸念も出てきやすくな る」と指摘。TOPIXの下落寄与度上位には、電気機器、輸送用機器指数が並 んだ。

今週は7日に米国で11月の雇用統計の発表を控える。雇用状況が悪化して いれば、個人消費の鈍化懸念につながりやすい。米景気動向を見極めようと、積 極的な売買は手控えられた。東証1部の売買代金は1兆637億円と、1日を通し て活況と言われる3兆円には届かない勢いだ。

リョービや伊藤園に売り、ドラッグストア株高い

個別では、岡三証券が投資判断を引き下げしたことの影響が続くリョービの ほか、中間決算発表を受けて米国事業や緑茶の伸び悩みが嫌気された伊藤園、フ ィデリティ投信の保有株比率引き下げが分かったトクヤマも売られた。

半面、東証1部の値上がり率上位には、マツモトキヨシ、日本新薬、科研製 薬、スズケン、ツルハホールディングス、サンドラッグなど医薬品、ドラッグス トア関連銘柄が並んだ。このほか、日・米・欧のクレーン需要の増加からリーマ ン・ブラザーズ証券が4日付で投資判断を「オーバーウエート」で新規に調査を 開始したタダノや、大和総研が投資判断を引き上げた日本テレビ放送網や日東電 工が上昇した。

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