サンフランシスコ連銀総裁:金融環境と個人消費の悪化は「予想以上」

サンフランシスコ連銀のイエレン総裁は3 日、米シアトルでの講演で、金融市場の環境と個人消費は過去1カ月に、同総 裁が予想していたよりも大きく悪化したとの認識を示し、来週の利下げを支持 する可能性を示唆した。

イエレン総裁は講演で、「金融市場の動揺は私が望んだほどには沈静化し ていない。個人消費に関する一部のデータは予想よりも弱い」と語った。さら に、「このような展開によって、成長予想を幾分見直す必要が出てきた。リス クは予想下振れへの傾きが目立ってきた」と述べた。

バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長とコーンFRB副議長も 先週、与信縮小が消費を脅かす可能性に言及し、景気見通しの通常よりも高い 「不透明性」を受けて金融当局は「柔軟性」が必要と発言していた。

イエレン総裁は「個人消費支出と小売売上高に関する最近のデータは勇気 付けられるものではなかった」として、「予想以上に大幅な減速の兆候を示し 始めた。消費者信頼感は急速に悪化した」と語った。

また、サンフランシスコ地区の企業からは「悲観的なコメントが出始めて いる」と指摘。一方で、最近の指標には「インフレ圧力について改善」の兆候 が見られると付け加えた。

イエレン総裁は米経済について、「住宅市場の問題が、これまでに明らか になっているよりも大きな影響を個人消費支出に与える」リスクを指摘した。

米国のサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連資産による 損失を受けて金融機関が資金を出し渋り、資金コストは今月に入り上昇した。 3カ月物ドルLIBOR(ロンドン銀行間貸出金利)は5.14%と、フェデラル ファンド(FF)金利の誘導目標を約64ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上回っている。

イエレン総裁は「リスク回避志向の高まりを示す兆候は依然、米国でも海 外でも見られる」と述べた。ただ、「1990年代の初めのように全面的な信用収 縮に至る段階にはないようだ」との見方を示した。

11月28日発表の地区連銀経済報告(ベージュブック)は、10月-11月半 ばにかけて12地区中7地区で成長が減速したことを示した。イエレン総裁は「10 -12月(第4四半期)の初めとなる10月のデータは、一段の減速を示唆した」 として、「結論として、住宅建設は08年に入っても当分極めて弱い状態が続き、 回復が始まるのはその後になると思われる」と述べた。

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