米国株:下落、景気懸念で売り優勢-メリルやメットライフが下げる(2)

米株式相場は下落。ドイツ銀行が米 証券4社の利益見通しを引き下げたほか、景気が失速するとの懸念が広 がったことから、金融株を中心に売られた。

米証券大手のモルガン・スタンレーとメリルリンチが売りに押され た。債券市場の低迷が第4四半期利益を圧迫するとのドイツ銀行の指摘 が嫌気された。また、米生保最大手のメットライフを中心に保険株も安 い。メットライフが示した08年通期の利益見通しがアナリスト予想を下 回ったことが弱材料だった。ゼネラル・エレクトリック(GE)も下落。 シティグループのアナリストが利益見通しを下方修正したことが嫌気さ れた。

S&P500種株価指数終値は前週末比8.72ポイント(0.6%)安の

1472.42となった。ダウ工業株30種平均は57.15ドル(0.4%)安の

13314.57ドル。ナスダック総合指数は23.83ポイント(0.9%)下落し

2637.13で終了した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率 は1対2となった。

ファースト・ソース・インベストメント・アドバイザーズで25億ド ルの資産運用に携わるジェーソン・クーパー氏は「市場参加者は現在、 複数の異なる問題に取り組んでおり、すべての状況に対応しようとする のは困難だ」と述べた。その上で、「個人的には強気というよりも慎重 だ」と語った。

S&P500種の業種別では金融株指数が前営業日比1.2%下落した。 ポールソン米財務長官がサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ロ ーン金利に関する新計画について時間的な目安を設定したことで株価は いったん下げ幅を縮小した。その後、バークレイズやUBSのアナリス トらがこの新計画が住宅ローン担保証券の押し上げにそれほど効果がな い可能性を指摘したことから、株価は再び下げ幅を拡大した。

証券株

モルガン・スタンレーとメリルリンチに加え、リーマン・ブラザー ズ・ホールディングスも下げた。ドイツ銀行のアナリスト、マイク・マ ヨ氏は3日付の顧客リポートで、ゴールドマン・サックス・グループと メリルリンチ、リーマン、ベアー・スターンズの証券4社では債券のト レーディング収入が減少したほか、保有債券の評価損が発生した可能性 があると指摘し、このために9-11月(第4四半期)利益が押し下げら れたとの見方を示した。同氏はさらに、来年の収入にも影響が及ぶ恐れ があると付け加えた。

証券各社や銀行各行がサブプライム関連資産で500億ドル以上の評 価損を計上するなか、S&P500種の金融株からなる指数は、年初来 17%下げている。

米生保最大手のメットライフは08年の1株当たり営業利益が5.90 -6.20ドルとの見通しを示した。これはブルームバーグがまとめた16 人のアナリスト調査の予想平均6.31ドルを下回る。メットライフは下落 して引けた。

メットライフの利益見通しを嫌気して、保険世界最大手のアメリカ ン・インターナショナル・グループ(AIG)や米生命保険2位のプル デンシャル・ファイナンシャルなど他の保険会社も下げた。

米金利見通し

サンフランシスコ連銀のイエレン総裁は金融市場の状況と消費者支 出が予想以上に悪化しているとの見方を示し、米ボストン連銀のローゼ ングレン総裁が今後2四半期の米経済は長期的な潜在成長率を「大幅に 下回る」ペースで推移するとの見通しを示した。これを受けて、トレー ダーの間では追加利下げ観測が強まった。

米供給管理協会(ISM)が3日に発表した11月の製造業景況指数 は50.8(前月50.9)に低下。過去10カ月で最低となり、ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想中央値と一致した。同景況指 数で50は景気の拡大と縮小の境目を示す。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場は、12月11日のFOM Cで政策金利が4.25%に引き下げられる確率を60%とする市場の見方を 示唆している。また金利先物相場は0.5ポイントの利下げが40%の確率 との見方を織り込みつつある。

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