温暖化防止バリ会議:非公式参加のゴア氏の影響力、米代表団をしのぐ

2000年の米大統領選でブッシュ現大統領に 敗退したアル・ゴア前副大統領は、7年を経た今、米国の地球温暖化防止政策に 関して、ブッシュ大統領よりも大きな影響力を持っている。

温暖化防止に向けた国連気候変動枠組み条約締約国会議が3日からインドネ シアのバリ島で開幕する。ゼネラル・エレクトリック(GE)やシェブロン、リ ーマン・ブラザーズ・ホールディングスなど米国の企業や投資会社は、ブッシュ 大統領が反対する二酸化炭素(CO2)排出量の抑制を推し進めようとするゴア 氏を支持している。

国際エネルギー機関(IEA)によると、2012年までに制定される見通し の温暖化防止を目指す新たな枠組みは、11兆6000億ドル(約1280兆円)に上 る新規発電向け投資の内容に影響を与えるとみられている。

資産家のテッド・ターナー氏は「クリーンエネルギーは史上最大のビジネス チャンスとなる可能性がある」との見方を示す。また、GEのジェフリー・イメ ルト会長兼最高経営責任者(CEO)ら企業幹部は、「環境関連」の投資決定を 行うためにはCO2排出コストを明確にする必要があると主張している。

ニューヨークを拠点にリーマンの気候変動関連の取り組みを監督するセオド ア・ルーズベルト4世氏は「経済界は、投資計画に結びつくような綿密で明確な 政策が示されることを望んでいる」と指摘する。同氏は、約1世紀前に環境保護 政策を推進した故ルーズベルト大統領のひ孫に当たる。

今回の国連温暖化防止バリ会議に参加する米国の公式な代表団は、温暖化ガ ス削減の義務付けに反対し自主的な取り組みを支持するブッシュ大統領の姿勢を 貫く可能性が高い。ブッシュ大統領は、新たな枠組みが制定される前の09年1 月に退任する予定だ。

米国からバリ会議に出席する非公式の参加者のなかには、気候変動に関する 啓発に貢献し、ことしのノーベル平和賞を受賞したゴア氏のほか、04年の大統 領選でブッシュ大統領に敗れたケリー上院議員(民主、マサチューセッツ州)も 含まれる見通し。CO2削減や排出権取引の推進に賛成するカリフォルニア州の シュワルツェネッガー知事も出席する可能性がある。

米コロンビア大学の地球研究所所長で国連の特別顧問でもあるエコノミスト、 ジェフリー・サックス氏は「米国の姿勢は明らかにホワイトハウスの姿勢よりも ずっと進んでいる」と指摘。「ホワイトハウスはほとんど信用されていないため、 非公式の参加者らは、ホワイトハウスが卑劣な策略を講じようとするような場合 に備えて出席している」との見方を示した。

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