米ウォール街の投資判断は「買い」か「保有」-「売り」が皆無の理由

米ウォール街の主要金融機関の投資判断を今 年まったく「売り」にしなかった著名な証券アナリストたち。彼らのアドバイ スに従った投資家は今、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問 題並みの損失を抱えている。

証券会社ベアー・スターンズは、今年これまでに株価が39%下落。1985年 の上場以来最も大幅な下げとなっている。同社の投資判断を、メリルリンチの ガイ・モスコウスキー氏とUBSのグレン・ショアー氏、スタンフォード・C・ バーンスティーンのブラッド・ヒンツ氏はいずれも、「買い」または「保有」で 継続した。

モスコウスキー、ヒンツ両氏はまた、株価が22%下落しているモルガン・ スタンレーの投資判断を「買い」。モスコウスキー、ショアー両氏は、同40%安 のシティグループを「保有」としている。

証券仲介手数料が減少すると、アナリストの調査予算は縮小する。アナリ ストには、ヘッジファンドなど有力顧客を逃がさない努力を強化することも求 められる。顧客は投資判断にほとんど関心がないが、企業幹部との会合は切望 する。そして、それを実現できるのは、企業に気に入られたアナリストだけだ。

この結果、金融機関の「売り」推奨は、証券会社10社が投資判断をめぐる 利益相反問題を決着するためニューヨーク州司法長官に計14億ドル(現在の為 替レートで約1550億円)を支払った4年前よりもさらに少なくなっている。

クレディスイス・グループの元アナリスト、トム・ラーセン氏は「アナリ ストは仕事上のつながりを失いたくないため、売り推奨を出すことができない」 と指摘。さらに「独自に企業経営陣との会合を設定するのが難しいバイサイド (機関投資家)にとって、この接客サービスは非常に好都合だ」との見方を示 した。

-- Editor: Otis Bilodeau, Tim Quinson

--* 参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 柴田 広基 Hiroki Shibata +81-3-3201-8867 hshibata@bloomberg.net Editor:Keiko Kambara 記事に関する記者への問い合わせ先: Christine Harper in New York at +1-212-617-5983 or charper@bloomberg.net; Yalman Onaran in New York at +1-212-617-6984 or yonaran@bloomberg.net. 記事に関するエディターへの問い合わせ先: Otis Bilodeau at +1-212-617-3921 or obilodeau@bloomberg.net.

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