サブプライム研:CDOなど証券化商品、原資産識別可能に-報告(3)

米サブプライム(信用力の低い個人向 け)住宅ローン問題について調査してきた渡辺喜美金融相の私的研究会(座 長:高尾義一朝日ライフアセットマネジメント常務)は30日、同ローン証券化 商品のリスク把握など透明性を確保するため、原資産を識別・管理できる仕組 みづくりの必要性を訴える内容の第一次報告をまとめ発表した。

証券化商品の格付けでは、投機的等級に当たる住宅ローン担保証券(RM BS)などを複数集めて2次証券化した債務担保証券(CDO)の格付けが高 いことなどが問題視された。そのため報告書では、証券化商品の原資産の追跡 可能性(トレーサビリティ)を担保する仕組みづくりの検討が望まれるとし、 こうした仕組みは国内証券市場の透明性の向上にも資すると指摘した。

報告ではサブプライム問題を、証券化を通じて拡散したリスクが一挙に顕 在化する市場発の新しい型の金融システム問題と定義。個別金融機関の経営難 により生じる問題と異なり、監督当局による市場調査能力の向上や当局間の国 際的な連携強化などが求められるという。格付け会社の対応では、国際的な議 論を注視し必要に応じて適切な対応を取ることが重要としている。

報告を受けて同日会見した渡辺金融相は「金融庁として金融行政の中で反 映していけるものもある。早速、考えていきたい」と述べた。金融相はこれと は別に、投資が活発化している海外の政府系ファンドについて「世界の金融市 場で無視できない存在」と語り、同研究会で同ファンドの動向や市場に与える 影響などについて新たな議題として取り上げる考えを示した。

金融庁の30日の発表によると、大手銀行など国内の預金取り扱い金融機関 のサブプライム関連商品への投融資残高は9月末で合計1兆4070億円。9月中 間期での損失額は実現損が1410億円、評価損が1350億円の合計2760億円だっ た。

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