【個別銘柄】海運、鉄鋼、アイフル、日風開、アパマン、UMC、リロ

30日の日本株市場における主な材料銘柄の 値動きは次の通り。

海運株(9104、9107、9101など):商船三井が5.6%高の1651円と連騰。 前日の取引時間中、米系格付け会社のムーディーズが財務基盤の強化予想を理由 に、長期債格付けを引き上げた。このところ下落基調だったばら積み船運賃の動 向を示すバルチック海運指数も29日に続伸、財務や収益の好転を期待した買い が増えた。ほかの海運株も川崎船が一時5.2%高の1315円。朝方安かった日本 郵船も0.6%高の956円と反転。太平洋海運(9123)、共栄タンカー(9130)、 明治海運(9115)が東証1部の上昇率上位3位までを独占し、乾汽船(9113)、 明治海運(9115)、第一中央汽船(9132)なども上位に並んだ。

鉄鋼株(5401、5405、5406、5411など):新日本製鉄は5.2%高の665円、 住友金属工業は5.4%高の488円、ジェイ エフ イー ホールディングスは5.4% 高の6050円、神戸製鋼所は3.7%高の363円。クレディ・スイス証券が29日付 で、鉄鋼セクターの投資評価を従来の「UNDERWEIGHT」から「MARKET WEIGHT」に 引き上げた。今下期、来期業績への懸念から7月から鉄鋼セクターはTOPIX を20%強アンダーパフォーム、時価総額は30%強下落し、各社の株価はほぼフ ェアバリューにまで調整したなどと指摘している。TOPIX鉄鋼指数は33あ る業種別指数の中で、上昇率トップ。

アイフル(8515)、武富士(8564):アイフルが4.2%安の2165円、武富 士は0.7%高の2845円で終えた。米格付け会社スタンダード・アンド・プアー ズ(S&P)は29日、2社の格付けをそれぞれ1段階ずつ引き下げると発表。 武富士は「BBB-」、アイフルは「BBB」となる。格付け見通しは両社とも 「ネガティブ(弱含み)」。

大日本スクリーン製造(7735):5.8%高の624円と、3週間ぶりに600円 台を回復。ゴールドマン・サックス証券が29日付で、投資判断を従来の「売 り」から「中立」に引き上げた。半導体装置の先行き不透明感が拭えない中で、 液晶装置を持っていることで業績が下支えされ、株価の下落リスクは今後限られ るとの見方が広がった。20日に付けた安値520円までの年初来騰落率は、マイ ナス50%に達する。

リロ・ホールディング(8876):5.0%高の2220円と大幅続伸。地道なコス ト管理が実を結び採算性が改善し始めたほか、リゾートやシニア世代向けの生活 総合サービスなどの新事業も伸びている。需要を取り込みながら2けたの増益を 継続できるとの声も出た。JPモルガン証券は29日付で、新規に投資判断を 「オーバーウエート(買い推奨)」、目標株価は3110円とした。

ニチアス(5393):5.7%高の372円と大幅反発。200億円の協調融資枠 (コミットメントライン)の設定契約を取引金融機関との間で結んだと、29日 に発表。先月発覚した住宅用建材の耐火性偽装で、今後発生する改修費用支払い に向けた資金面での目先のめどが付き、安心感が広がった。同時発表の9月中間 期の連結最終損益は152億円の赤字に落ち込んだが、耐火性偽装が発覚してから 前日までに7割近く下落しており、業績悪化は株価に反映済みと受け止められた。

タツタ電線(5809):7.3%高の280円と大幅反発。自社株買いの実施を表 明したため、買い主体の登場による需給好転を評価した買いを集めた。固定資産 の譲渡に伴う特別利益の計上で、08年3月期(通期)の連結純利益予想を減益 から一転増益に修正したことも好感された。

日本風力開発(2766):2.6%高の23万9000円と7日続伸。同社株式を大 量保有するスパークス・アセット・マネジメントが、保有目的を変更しているこ とが大量保有報告書で明らかになった。保有目的には、状況に応じて経営陣に重 要提案行為を行うと記されており、企業価値の一段の向上が図られると期待され た。また午後に入り、出光興産(5019)が日風開株の合計6000株保有し、発行 済み株式総数に対する割合を5.41%としたことが大量保有報告書で判明した。

オハラ(5218):4.0%高の1850円と4日続伸。光学製品向けガラス事業で の苦戦によって減益基調を余儀なくされているが、今後、ハードディスクドライ ブ(HDD)向けガラス基板材の数量が伸びていけば、業績は回復に向かうとの 見方が広がった。ゴールドマン・サックス証券が投資判断を引き上げたことも投 資家の買い安心感につながった。

ライトオン(7445):5.8%高の1323円と大幅反発。発行済み株数の3.5% に相当する100万株を上限に自己株を取得すると29日発表したことを受け、需 給改善期待を誘った。取得総額の上限は13億円、取得期間は12月3日から12 月21日まで。

日本板硝子(5202):2.5%高の605円と続伸。液晶テレビ用ガラス基板事 業から撤退すると一部で伝わったことを受けて、建築用や自動車用に経営資源を 集中させる戦略が一段と明確になったとして投資家の買いが入った。

NTTドコモ(9437):1.1%安の17万5000円と5営業日ぶりに反落。メ リルリンチ日本証券が29日付で、新契約形態のスタートなどを材料に投資判断 を従来の「中立」から「買い」に引き上げたことを受け、朝方に18万3000円ま で買われ、7月20日以来、約4カ月ぶりの水準を回復したが、午後に下げに転 じた。親会社のNTT(9432)は2.6%高の50万5000円と続伸。

もしもしホットライン(4708):1.9%高の5990円。6000円まで上昇し、 上場来高値を更新した。企業がコールセンター業務を重要視する傾向が広がり、 テレマーケティングの市場規模は年率6%で成長中だ。同社は業界内シェアも拡 大しており、安定的な収益拡大への期待が強い。

日清紡績(3105):2.6%高の1477円と6日続伸。会社分割方式により、09 年4月1日付で持ち株会社制へ移行することを決めた。同社を持ち株会社とし、 繊維、精密機器、ブレーキ、化学品、紙製品の各事業を事業会社として新設分割 する。エレクトロニクス事業は子会社新日本無線(6911)を中心に展開していく。

トレンドマイクロ(4704):6.7%高の4470円と3日ぶりに反発。三菱UF J証券が29日付で、投資判断を「3(市場平均並み)」から「2(アウトパフ ォーム)」に引き上げた。

アパマンショップホールディングス(8889):4000円(13%)高の3万 5900円とストップ高。JPモルガン証券が29日付で、投資判断を「オーバーウ エート」に新規格付けした。既存の賃貸あっせん事業での不動産情報のネットワ ークを活用した賃貸あっせん関連などの新規事業が相乗効果をもたらし、業績は 拡大基調をたどるとの見方が強まった。上昇率は大証ヘラクレス市場で2位。こ の日の出来高は1万965株と、過去1年間の平均3131株を大きく上回った。

ユー・エム・シー・ジャパン(UMCJ、6939):14%高の1万1200円と 急反発。製品の平均販売単価の改善や製造コスト削減などが寄与するとして、29 日に今通期(07年12月期)の業績予想を増額修正。損益ベースの赤字幅が縮小 する見通しとなり、収益の悪化に歯止めがかかることが評価された。

武蔵精密工業(7220):1.9%安の3090円と4営業日ぶりに反落。みずほイ ンベスターズ証券が28日に投資判断を「中立」から「中立プラス」に引き上げ たことを受け、前日は4.3%上昇した。

MICメディカル(2166):ジャスダック市場にこの日新規上場。初値は 35万2000円で公募価格の33万円を6.7%上回った。好業績や将来性を評価した 買いが優勢となり、39万7000円で終えた。出来高は1万5603株と、公開株数 (4531株)の3.4倍。医薬品・医療機器メーカーが行う臨床試験(治験)を側 面支援している。治験を滞りなく進めるために人材を派遣する派遣業務や、メー カーから治験を受託する受託業務を行う。

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