森ビル:初の優先株1000億円を発行へ-中国の開発事業の上場検討(2)

「六本木ヒルズ」など大型ビルの開発を行 う森ビルは、今年度(2008年3月期)中に1000億円の優先株を発行すると発表 した。同社が優先株を発行するのは初めて。国内外で大型のビル開発事業を積極 的に進めているため、財務の健全化を図る。

森ビルの財務最高責任者(CFO)の堀内勉常務は同日、都内で会見し「ア ジアの都市間での競争を踏まえ、東京の競争力を高める必要がある。そのために、 さまざまな手段で都心の開発を積極化する」と述べた。

優先株の引き受け先は、現在決まってはいないが、同社の説明によると大手 機関投資家になる見通し。同社にとってエクイティファイナンス(新株発行とい った株主資本の増加につながる資金調達)は今回が初めて。国内外での超高層大 型複合ビルの建設には多額の資金調達が必要で、今後も開発を加速させるために も資金調達の多様化を図る必要があった。

海外事業の上場を検討

また森ビルは、中国・上海市や大連市で開発した高層大型複合ビルの投資回 収のため、これらのビルに関連する事業の上場を検討する。堀内常務は「海外に 投資した資金をどうやって回収するのかを検討している」と述べた。

森ビルは上海で地上101階建ての超高層大型複合ビル「上海環球金融中心(上 海ワールド・フィナンシャル・センター)」を来年オープンする予定。総事業費 は1250億円で、日系の金融機関や外資系企業の入居が決まっている。

同社はまた、重点的な開発地域である赤坂・六本木・虎ノ門・麻布台での国 際金融センター構想を明らかにした。大使館や外国人向けの住居や教育施設など が多いことを挙げ、国際的な金融機関になじむ地域性があるとしている。

長期経営計画を発表

非上場企業である森ビルは、2011年度の業績目標を盛り込んだ、初の経営計 画を発表した。2011年度の営業利益は720億円、経常利益は390億円、純利益は 380億円とした。2008年3月期の連結業績予想は営業利益419億円、経常利益253 億円、純利益232億円。今年度の投資額は2600億円だが、経営計画全体での投 資額は非公表としている。堀内常務は「開発しやすい環境は整っている。前倒し で達成していきたい」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE