11月のユーロ圏インフレ率:3%に上昇か-ECBにとって「頭痛の種」

ユーロ圏の11月のインフレ率は6年ぶり の高水準となる3%に達し、欧州中央銀行(ECB)に利上げを求める圧力が 強まる可能性がある。ドイツのインフレ率が大幅に上昇したのを受けて28日、 民間エコノミストによる見通しの修正が相次いだ。

27日に発表されたドイツの11月の消費者物価指数(CPI)は、原油や食 品価格の大幅な上昇により、前年同月比3.3%上昇となった。これを受けて、バ ークレイズ・キャピタルやデカバンクなど複数の銀行が、ユーロ圏の11月のイ ンフレ率見通しを上方修正した。予想は最高3%。ドイツのCPI統計発表前 は同2.7%だった。10月実績は2.6%。

UBSの主任欧州エコノミスト、ステファン・デオ氏(ロンドン在勤)は 「予想を上回るインフレ率は、ECBにとって大きな頭痛の種だ」と指摘。「イ ンフレ期待が解き放たれれば、ECBは信頼性の危機にさらされ、利上げを余 儀なくされることになるだろう。しかし、ユーロ圏経済は利上げに対応できる 状態にない」と語った。

ECBは、ユーロ高や信用コストの拡大につながっている米国の住宅不況 を景気下振れリスクとみており、政策金利を6月以降4%に据え置いている。 その一方で、ユーロ参加国内で賃上げ要求圧力は強い。

この日発表の10月のユーロ圏マネーサプライ(通貨供給量)統計で、拡大 M3(現金、要求払い預金、定期貯蓄性預金、投資信託の一部)が、過去28年 余りで最高の伸びとなったことも、ECBにとって新たな懸念要因となった。

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