米国株:続伸、ダウ平均331ドル高-利下げ期待で銀行株に買い

米株式相場は大幅続伸。ここ2日間のS &P500種株価指数の上昇率は2002年10月以来最大。コーン米連邦準備 制度理事会(FRB)副議長の発言を受けて、追加利下げ観測が高まり、金融 株を中心に買いが膨らんだ。

シティグループやリーマン・ブラザーズ・ホールディングス、モルガン・ スタンレー、ゴールドマン・サックスはそれぞれ5%を超える上昇率となった。 業種別S&P500種株価指数の「金融」は2002年以来の大幅な上昇率となっ た。オンライン競売最大手のeベイとインターネット通販最大手のアマゾン・ ドット・コムがけん引役となり、ナスダック総合指数は3.2%高となった。サ ンフォード・C・バーンスティーンが両社の第4四半期の収益について「強く なる」との見通しを示したことがきっかけ。

オッペンハイマーのチーフ投資ストラテジスト、マイケル・メッツ氏は 「コーン副議長の発言で米連邦公開市場委員会(FOMC)が継続的な金融緩 和局面に入ったとの見方が高まった。金融危機の最悪期が終わったとの安ど感 もある」と述べた。

S&P500種株価指数は前日比40.79ポイント(2.9%)高の1469.02。 2日間では4.4%高。ダウ工業株30種平均は同331.01ドル(2.6%)高の

13289.45ドル。ナスダック総合指数は同82.11ポイント上昇し2662.91で 終了。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の騰落比率は13対1。

コーン副議長はこのところの金融市場の動揺で法人向けおよび個人向け信 用が収縮する可能性があると指摘。先月と比較して景気拡大へのリスクが高ま っているとの見方を示唆したことが買いを誘った。耐久財受注額が3カ月連続 で減少したことも追加利下げ観測につながった。

利下げ確率

フェデラルファンド(FF)金利先物の動向によると、FOMCが12月 11日の定例会合で0.5ポイントの利下げを実施する確率は8%と、前日の 2%から上昇した。利下げ自体は幅はどのようであれ完全に織り込まれている。

フェデレーテッド・インベスターズのチーフ株式市場ストラテジスト、フ ィリップ・オーランド氏は「FOMCがリセッション(景気後退)を回避する ため十分に緩和すれば、株価はこの先1年、上昇するだろう」と語った。

業種別S&P500種株価指数の「金融」は今月、最大16%下落した。サ ブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン関連の損失が収益を圧迫する との懸念が背景。ブルームバーグが集計したデータによると、同指数を構成す る企業の株価収益率(PER)は26日現在、10.6倍と1995年以来の低水準 となった。

シティとBOAの合併?

シティグループはダウ平均の構成銘柄で上昇率首位となった。ある投資銀 行関係者がシティとバンク・オブ・アメリカ(BOA)の合併を提案したと、 ウォールストリート・ジャーナル紙が報じたことが手掛かり。同紙が事情に詳 しい人物の話として伝えたところによると、シティは非公式の打診を断り、合 併協議は実施されなかったという。

同紙によれば、BOAの広報担当者はいかなる投資銀行家にも過去6週間、 企業に合併などの話を持ちかけることを認めたことはないと述べた。

BOAのほか、リーマンなども上げ、S&P500種の金融株指数は5%高 と、2002年10月以来の大幅高となった。全10業種中で上昇率首位。

ブロードポイント・キャピタルの株式セールスのマネージング・ディレク ター、ビクター・パグリース氏は「打撃の大きかったこれらの株価に割安感が あると指摘するだけで相場は上昇するだろう」と述べた。

シティは10月12日の高値から11月26日までに38%下げ、フィラデル フィア証券取引所のKBW銀行指数の中ではワシントン・ミューチュアルに次 ぐ高い下落率となっていた。

アリエル・キャピタル・マネジメントのチャールズ・ボブリンスコイ副会 長は「シティなどは売り込まれ過ぎていた。主力の投資銀行業務は非常に好調 なため、現在の株価水準は非常に割安だと考えている」と述べた。

米住宅抵当金融投資大手のフレディマック(連邦住宅貸付抵当公社)とフ ァニーメイ(連邦住宅抵当金庫)はS&P500種株価指数の構成銘柄で上昇率 5位に入った。

フレディマックは27日、配当をこれまでの半分に減額するとともに、60 億ドルの優先株を発行する計画を明らかにした。株価は14%高。上場来、19 年間で最高の上昇率となった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE