米連銀経済報告:成長は7連銀地区で減速、年末商戦も「やや悲観」(3)

米連邦準備制度理事会(FRB) が28日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、12連 銀地区のうち7地区で経済成長が鈍化した。また、小売業者は年末商戦 について「やや悲観的」であることが示された。

ベージュブックは「調査が実施された10月から11月中旬にかけて、 景気は引き続き拡大したものの、そのペースは減速した」と指摘した。

さらに、「各連銀地区のうち7地区が経済活動の減速を報告した」 という。残りの5地区は「全般的に、緩やかな景気拡大もしくは強弱ま ちまちの状況を指摘した」。労働市場については、「全般的に引き続き 比較的ひっ迫していたが一部分野では緩和がみられた」という。

ベージュブックによると、賃金圧力は「変わらず」。一方、食品と エネルギーを除く最終財とサービス価格に対する圧力は「引き続き緩や かだった」。さらに、エネルギーと農産物に関してはコストの「大幅」 上昇がみられたという。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場は、12月11日のFOM Cで政策金利が4.25%に引き下げられる確率を100%とする市場の見方 を示唆している。

製造業部門は「安定」

ベージュブックは「金融以外の部門に関する報告は全般的に景気の 拡大と一致していた」と報告した。さらに、「製造業部門の活動はサブ セクター全域でまちまちだったが、概して安定していたようだ」という。

小売売上高に関する報告は「全般的に減退していたものの、著しい 例外もみられた」。また、「大半の地区が販売は軟調だったと報告し、 小売売上高の鈍化を示唆した」。ただ、4地区は小売販売の増加を報告。 また大半の地区で、「小売業者は今年の年末商戦に関して前年に比べ緩 やかな伸びにとどまると予想していると報告した」という。

コーン米連邦準備制度理事会(FRB)副議長は28日、ニューヨー クの外交問題評議会(CFR)での講演で、「消費支出関連の統計はや や軟調にみえる」と述べた。

同副議長発言を受け、トレーダーの間で12月FOMCでの追加利下 げ見通しが強まり、株価は上昇した。

住宅販売

全米不動産業者協会(NAR)が28日午前に発表した10月の中古 住宅販売件数(季節調整済み、年換算、以下同じ)は前月比1.2%減の 497万戸と、同統計の算出開始(1999年)以来で最低となった。

ベージュブックは住宅市場について、「引き続き著しく落ち込んで おり、安定の兆候はごくわずしか見られない。住宅建設が実質的に回復 に向かうのは来年も相当ずれ込むだろう」とした。

一方、フィッシャー・ダラス連銀総裁は28日の講演で、米景気拡大 は「力強い」との見方を示すとともに、リセション(景気後退)は予想 していないと述べた。

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