米国株:反発、ダウ平均215ドル高-シティなど銀行株が主導(2)

米株式相場は反発。金融最大手のシティ グループが75億ドルの出資を受けることになったほか、JPモルガンがコンピ ューター需要の伸びを理由にインテルの利益見通しを引き上げるなど、明るい 材料が重なった。

株式相場は前日の大幅安で10月の高値から10%安の節目を記録、4年ぶ りの調整局面が明確になっていた。27日の市場ではインテルの上昇に導かれ、 半導体株で構成する指数は2週間ぶりの大幅高となった。たばこ大手のアルト リア・グループも上昇。ゴールドマンはアルトリアの利益が景気に左右されな いとして買いを推奨した。

S&P500種株価指数は前日比21.01ポイント(1.5%)高の1428.23。ダ ウ工業株30種平均は同215ドル(1.7%)高の12958.44ドル。ナスダック総合 指数は同39.81ポイント(1.6%)上昇し2580.80で終了。ニューヨーク証券取 引所(NYSE)の騰落比率は5対2。

スタイフェル・ニコラス(ニュージャージー州フローラムパーク、運用資 産500億ドル)の市場ストラテジスト、ケビン・キャロン氏は、「比較的大型 の銘柄や消費者必需品銘柄、医療ケア株、テクノロジー株が有望だ。こうした 企業の利益はある程度の景気悪化を耐えられそうだからだ」と述べた。

前日の市場ではS&P500種とダウ平均が2週間ぶりの大幅安となり、10 月に記録した過去最高値からの値下がり率はいずれも10%を超えた。住宅ロー ンに関連した損失で銀行が貸し出しを渋り、景気拡大が損なわれるとの懸念か ら、S&P500種は一時、年初来でマイナスに転じていた。

シティグループ上昇

年初から47%下げていたシティの株価は上昇。同行はアブダビ投資庁(A DIA)に最大で株式4.9%を売却すると発表。これを好感して同業のJPモ ルガン・チェースにも買いが入った。

デルファイ・マネジメント(ボストン)で16億ドルの資産運用を監督する スコット・ブラック社長は「かなりいい買い物のようだ」と評価。「景気には 信頼感の欠如はみられるものの、リセッション(景気後退)に向かっていると は考えられない」と付け加えた。

シティの終値は56セント高の30.32ドル。バンク・オブ・アメリカ(BO A)は1.06ドル高の42.94ドル、JPモルガンは1.89ドル上昇して42.35ド ルで終えた。S&P500種の金融株価指数は2.6%上昇し、業種別指数のなかで 値上がりトップとなった。前日は4.1%下げていた。

半導体最大手のインテルのけん引で、S&P500種の情報技術(IT)株 価指数は1.5%上昇。インテルは74セント高の25.11ドルで引けた。

JPモルガンのアナリスト、クリストファー・デインリー氏は顧客向けリ ポートで、「PC市場での力強い需要と、インテルのマイクロプロセッサー製 品の競争力が高いこと」を挙げ、インテルの堅調は今後も続くとの見通しを示 した。

小売り銘柄

アルトリアは8月以来最大の2.7%上昇。ゴールドマンは米景気減速のな かでもアルトリアは「底堅い成長」が見込めるほか、「2008年2月には自社株 買いを発表する可能性が高い」と指摘した。

S&P500種の業種別では小売り株価指数が1.8%上昇。事務用品小売り最 大手、ステープルズの四半期決算は海外での販売増加に助けられ、アナリスト が予想していたほどの減益とはならなかった。ステープルズの株価は11%急伸 した。

消費者信頼感の大幅な落ち込みが発表され、景気の変動に比較的左右され ない医薬品メーカーや公益事業の株価は上昇した。

米民間調査機関のコンファレンス・ボードが発表した11月の米消費者信頼 感指数は87.3と、ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値91.0 を下回った。燃料価格の高騰と住宅価格の低下が響き、2005年10月のハリケ ーン「カトリーナ」襲来後以来の最低水準となった。

また2007年第3四半期(7―9月)の米スタンダード・アンド・プアーズ (S&P)/ケース・シラー住宅価格指数は前年同期比で4.5%低下し、1988 年の同指数算出開始以来で最大の低下率となった。ブルームバーグ・ニュース がまとめたエコノミスト調査の予想中央値では4.1%の低下が見込まれていた。 第2四半期は3.3%低下した。

S&P500種の業種別で下げたのはエネルギー株価指数のみ。原油先物価 格が1バレル当たり3.28ドル安の94.42ドルで引けたことを嫌気し、同株価指 数は0.5%下落した。

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