東芝とNECエレ:32ナノ世代半導体の開発で合意-共同生産へ(3)

東芝とNECエレクトロニクスは27日、シ ステムLSI(大規模集積回路)事業において、回路線幅が32ナノ(ナノは10億 分の1)メートル世代のプロセス技術を共同開発することで合意したと発表した。 08年中に共同生産の具体的な方針を決定する。実現すれば、国内大手半導体メー カー同士による先端半導体分野の共同生産は初のケースとなる。

32ナノ世代のシステムLSIの共同生産は、両社の工場をどのように活用す るかを含め、向こう1年間で調整する。量産拠点について、東芝は300ミリメート ルウエハーラインのある大分工場(大分県大分市)を「最有力候補として検討した い」(広報担当の持田博子氏)考えで、10年度上期までの量産開始を目指す。大 分工場の300ミリラインの生産能力は月1万1000枚で、将来は、同2万5000枚に 拡大する予定。

一方、NECエレも、生産子会社のNEC山形(山形県鶴岡市)の工場に300 ミリラインを持つが、「量産開始の時期や手法など、具体的なスキームはこれから 検討する」(広報担当の斎藤久氏)と、態度を明確にしていない。山形工場の生産 能力は月1万3000枚で、将来は同3万枚以上に増強が可能。

両社は基幹プロセスを共同開発し、ゲーム機やデジタル家電向けなど高性能化、 小型化が進むシステムLSIの生産に適用する計画だ。最先端半導体の技術開発費 用を分担するとともに、開発期間の短期化や競争力の強化を狙う。契約期間は約2 年間。

今回の合意は、両社が05年11月に提携した45ナノ世代の技術開発に続く第 2弾となる。共同開発の拠点は「東芝アドバンストマイクロエレクトロニクスセン ター」(横浜市)を、引き続き活用する。

45ナノの開発は完了間近で、これをもとに東芝は08年度下期中に大分工場で 45ナノとこれをさらに微細化した40ナノのプロセスを適用した半導体の量産を始 める計画。NECエレは、08年度末にNEC山形で40ナノ品の量産を開始すると 13日に発表済み。

32ナノの共同開発をめぐっては、国内メーカーでは富士通だけが方針を明確 にしていない。富士通は東芝やNECエレなどとも協議したが、「2社に限らず、 さまざまな会社とあらゆる可能性を検討している」(小倉正道副社長、22日の中 間決算会見後、記者団に対し)と模索が続いている。もう1つの陣営は、ルネサス テクノロジと松下電器産業。従来提携関係にある両社は、32ナノも共同開発中だ。

東芝の27日終値は前日比4円(0.5%)高の860円、NECエレクトロニクス は同120円(3.8%)高の3040円。

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