日本株(終了)続伸、中東マネー好感で午後に戻す-米シティへ出資

東京株式相場は、午後に戻して続伸。アラ ブ首長国連邦(UAE)のアブダビ投資庁が米銀最大手のシティグループに資本 参加することが分かり、世界的な金融不安が後退した。為替相場で円高修正が進 んだことも好感され、三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銀行株が上昇、 トヨタ自動車やキヤノン、ソニーなど輸出関連株も買われ、全般を押し上げた。

野村証券投資情報部の品田民治課長は、「シティの発表は相場に安心感を醸 成した。日本株は大幅に下落し、割安感が出ているため、きっかけがあれば反発 しやすい」と指摘した。

ただ、サブプライム(信用力の低い個人向け)ローン住宅問題は今後も進展 する可能性があり、「一本調子の上昇は期待しにくい」(品田氏)という。

日経平均株価の終値は前日比87円64銭(0.6%)高の1万5222円85銭。 TOPIXは同11.75ポイント(0.8%)高の1478.78。東証1部の売買高は概 算で23億3978万株。東証1部の騰落状況は値上がり銘柄数1084、値下がり537。

昨日チャイナ、きょうアラブ

この日の東京株式相場は、大荒れの展開となった。日経平均は大幅反落して 始まり、一時は300円以上下げて心理的な節目の1万5000円を割り込んだ。も っとも、午後から相場の雰囲気は一変した。取引開始と同時に先物主導で下げ幅 を急速に縮小して上げに転じ、一時は170円以上の上昇となった。この日の上下 のレンジは500円を超す。

雰囲気をがらりと変えたのが、昼休み中に伝わったアブダビ投資庁(ADI A)による米銀最大手シティグループへの資本参加だ。シティは日本時間27日 午前、75億ドル(約8100億円)相当のエクイティユニットをADIAに売却す ることで合意したと発表。米シティの発表を受け、これまでマイナスだったシカ ゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)のS&P500種株価指数先物が基 準価格比で10ポイント以上上昇。日本時間今夜の米国株の反発期待が高まった。

米株高が期待される中、外国為替相場ではドルの買い戻しが進行。東京時間 午前のドル・円相場は1ドル=107円台半ばで推移していたが、一時1ドル= 108円81銭までドル買いが進んだ。松下電器産業や日立製作所などの電機株、 トヨタ自動車や日産自動車などの自動車株のほか、三菱UFJフィナンシャル・ グループなどの銀行株もプラスに転じ、株価指数を押し上げた。

野村証の品田氏は、「昨日は中国の日本株投資の報道が午後に伝わり、上げ を拡大。きょうはアブダビの話で上昇に転じた。日本株は割安感があるため、リ スクの取れる投資家からこうした話が出やすくなる」との見方を示した。

ケースシラーは悪化見通し

もっとも、買い一巡後は戻りを待った売りに押され、上値は重かった。午後 の取引では一時1万5300円を回復したものの、再び下落する場面も多かった。 27日の米国市場では米S&Pケースシラー住宅指数や、消費者信頼感指数など、 景気の先行きを占う上で重要視されている経済指標の発表を控え、「投資家の手 控えムードが広がりやすい」(SMBCフレンド証券の中西文行ストラテジス ト)状況だった。

ブルームバーグ・ニュースが複数の民間エコノミストに事前調査したところ、 第3四半期の米S&Pケースシラー住宅指数の予想中央値は前年比4.1%減だっ た。前回の3.2%減から落ち込む見通し。また11月の消費者信頼感指数の予想 中央値は91と、前回の95.6から低下が見込まれている。

下落業種は、三井物産などの大手商社株、新日本製鉄などの鉄鋼株、住友金 属鉱山などの非鉄金属株といった市況関連株が目立った。大和住銀投信投資顧問 の門司総一郎チーフストラテジストは、「世界景気の鈍化懸念が景気敏感株のア ンダーパフォームにつながっている。世界景気の鈍化は新興国の景気や関連銘柄 に悪影響をもたらすだろう」と解説していた。

ドバイ絡みのソニーは連日高、テイクギブや平和は続落

個別では、ドバイ政府系投資会社ドバイ・インターナショナル・キャピタル (DIC)が26日に「かなりの数」の株式を購入したことを明らかにしたソニ ーがこの日も上昇。東京都江東区の豊洲地区における本社周辺の再開発地域の保 有土地を一部売却、売却益772億円を今期に計上すると発表したIHIは大幅続 伸した。

このほか、りそな信託銀行に金融商品取引法向けソフトを導入する日立ソフ トウェアエンジニアリングや、クレディ・スイス証券が投資判断を格上げした鹿 島、9月中間決算が従来予想より上振れた光通信が大幅高となった。

半面、22日に今期(08年3月期)の連結営業損益予想を黒字から赤字に変 更したテイクアンド ギヴ・ニーズが連日のストップ安。下半期(10月-08年3 月)の販売数量計画を22日に下方修正し、三菱UFJ証券が26日付で投資判断 を引き下げた平和が連日の年初来安値を更新した。

新興3市場は上昇、ネット関連株が高い

国内の新興3市場も上昇。ジャスダック指数は前日比0.8%高の72.95、東 証マザーズ指数は同3.2%高の835.77、大証ヘラクレス指数は同1.4%高の

1253.32で終えた。ヤフーや楽天、ディー・エヌ・エー、ACCESSなど時価 総額の大きいネット関連株が指数を押し上げた。

材料の出た銘柄では、ジャスダック市場で、フランチャイズ契約をしていた 1社が賞味期限の切れたヨーグルトを使用していた可能性があると発表した日本 マクドナルドホールディングスが反落。大証ヘラクレス市場では、今期(08年 9月期)の経常増減率が前期から大きく鈍化し、UBS証券が26日付で投資判 断を引き下げたアパマンショップホールディングスが連日の大幅安となった。

--共同取材:Patrick Rial Editor:inkyo

参考画面: 記事についての記者への問い合わせ先: 東京 常冨 浩太郎 Kotaro Tsunetomi +81-3-3201-2089 ktsunetomi@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 yokubo1@bloomberg.net 東京 Nicolas Johnson +81-3-3201-8343 nicojohnson@bloomberg.net

企業ニュース 株式に関するニュース 地域別ニュース 銘柄コード<EQUITY>CN NI STK 日本 NI JAPAN 銘柄コ-ド<EQUITY>BQ アジア NI ASIA

JBN2

NI STKTOP 日本語ニュース 金融市場のニュース NH JBN NI JMALL

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE