CDO関連の金融機関の損失は8.4兆円に倍増も-JPモルガン予想

米銀JPモルガン・チェースは27日までに、 債務担保証券(CDO)による世界の大手金融機関の損失は770億ドル(約8 兆4000億円)に倍増する可能性があるとの予想を示した。

クリストファー・フラナガン氏ら同社アナリストはリポートで、米国の住 宅ローンに関連したCDOによる損失は、市場全体では2600億ドルに達すると 予想している。

メリルリンチやシティグループなど大手金融機関は仕組み金融CDOなど の関連で、既に少なくとも472億ドルの損失を明らかにしている。評価損がさ らに拡大するとの懸念から、投資家は銀行株や金融債を回避し、銀行間金利は 短期の米財務省証券を上回って推移している。

JPモルガンのアナリストはリポートで、「証券化の利点の1つはリスクを 1社が抱えることなく世界に分散することだ」が、「皮肉なことに、今回はこれ が資本市場を脅かしている。サブプライムのリスクがどこに隠れているか誰に も分からない」と指摘した。

評価損は額面の最大80%にも

仕組み金融CDOはサブプライム住宅ローン担保証券や他のCDOを含む 資産担保証券(ABS)をまとめ、リスクの度合いの異なる証券に組成したも の。JPモルガンによると、メリルやシティ、スイスのUBS、ドイツ銀行は 「スーパー・シニア」と呼ばれる最も安全な証券で損失を出している。これら の証券の評価損は額面の20-80%に達するとJPモルガンは見積もっている。 これらのCDOを引き受けた金融機関は、2006-07年の需要減退のため、引き 受けたうちの約3分の2を自社で抱える羽目になっているという。そのほかに、 買い戻し契約やヘッジファンドへの融資焦げ付きで担保を差し押さえた結果と して保有しているものもある。

アナリストらは、CDOのリスクを「うまくヘッジした」金融機関もある が、ヘッジの効果で利益が出る時期と損失の時期が重なるとは限らないと指摘 している。

アナリストらは、メリルの損失が133億ドル、シティは106億ドルに上る と見積もっている。UBSは86億ドル、ドイツ銀行は51億ドル、ゴールドマ ン・サックス・グループも51億ドルと見積もられている。

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