豪BHPの英豪系リオ買収案、投資家や製鉄会社の支持を失う

鉱山会社最大手、オーストラリアのBHP ビリトンが同業の英豪系リオ・ティントに示した1280億米ドル(約13兆9000 億円)の買収提案は、投資家や製鉄会社の支持を失っている。

敵対的買収を仕掛けたBHPビリトンの株式時価総額はここ2週間で320 億米ドルが失われた。また、商品分野で過去最大のこの買収が成立すれば、鉄 鉱石価格が上昇するとして、製鉄大手のJFEスチールや韓国ポスコは当局が 阻止するべきだとの認識を示している。

さらに、ペレニアル・インベストメント・パートナーズやアーゴ・インベ ストメンツ、ベイカー・スチール・キャピタル・マネジャーズは1対3の株式 交換による買収提示額は低過ぎると指摘。リオ・ティントの株価プレミアムは 12日以来、27%減少して10.91豪ドル(約1040円)となった。リオのトマス・ アルバネーゼ最高経営責任者(CEO)は26日、同社を独立存続させる方針な どを示す予定で、プレミアムはさらに下がる可能性がある。

コンステレーション・キャピタル・マネジメント(シドニー)で14億米ド ル相当の運用に携わるピーター・チルトン氏は「わたしは、BHPとリオが市 場シェアの獲得や最善の成長を目指して強力に競い合う構図を望む」と語り、 「規模が大きくなりさえすれば常に良いとは思わない」と述べた。

26日のシドニー市場で、現地時間午前10時15分(日本時間同8時15分) 現在、リオ・ティントの株価は135.50豪ドル。一時は前週末比8.19豪ドル (6.4%)高の136.59豪ドルまで上昇した。BHPは3.5%高の41.66豪ドルで 推移している。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)によれば、BHPとリ オ・ティントが統合すれば、鉄鉱石の輸出市場で約38%のシェアを握ることと なり、ブラジルのバレ・ド・リオドセ(CVRD)とほぼ肩を並べる。さらに、 石炭輸出でも世界最大となり、銅の供給では約6%を担うことになる。

グローバル・インサイト(ボストン)の鉄鋼アナリスト、ジョン・アント ン氏は「企業が大きくなり過ぎて、経営能力が薄くなるのは常々怖いと思って いる。世界の独占禁止当局が介入しないか、考える必要が出てくるだろう。大 きな疑問が挙がってくることだろう」と指摘した。

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