英RBS、買収通じた規模拡大戦略裏目に-収益性改善せず株価低迷

英銀大手ロイヤル・バンク・オブ・スコッ トランド・グループ(RBS)のフレッド・グッドウィン最高経営責任者(C EO)は、買収が必ずしも収益性の改善につながらないことを証明している。

RBSが同社最大の米国での買収を実施した2004年以降、企業の収益性の 2大指標である自己資本比率(ROE)と総資産利益率(ROA)は低下して いる。米国の住宅ブームが英国の景気減速を補完するとみたグッドウィンCE Oの戦略は今年、裏目に出ている。米国の住宅差し押さえは過去最高水準に増 加し、世界の大手金融機関は住宅ローン関連証券で総額650億ドル(約7兆円) の評価損を計上した。

RBS株を保有するモーリー・ファンド・マネジメント(ロンドン)の運 用担当者、ニール・ウェスリー氏は「災難が相次いでいるようだ」と話す。

RBSの株価は今年、ロンドン市場で37%下落し、世界の大手金融機関40 社では米シティグループと三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG) に続いて下落率3番目。グッドウィンCEOは同行にとって過去最大の買収と なるオランダのABNアムロ・ホールディングの証券部門とアジア部門の買収 (237億ドル規模)を消化しようとしているものの、総収入の伸び悩みや資金調 達コストの上昇に直面している。

サンフォード・C・バーンスティーンのロンドン在勤アナリストの予想に よると、RBSは来週、債務担保証券(CDO)で10億ポンド(約2235億円) の評価損計上を発表する可能性があるという。このなかにはABNアムロによ る評価損3億ポンドも含まれる。

下期の落ち込み

ラスボーン・ブラザーズのファンドマネジャー、ジュリアン・チリングワ ース氏は「コマーシャルペーパー(CP)のリスクとサブプライム(信用力の 低い個人向け)住宅ローン関連損失について明確になるまでは、結論は出ない」 と述べ、「市場の懸念の1つは、RBSが増配できるのか、あるいは株主割当 発行が必要になるのかという点だ」と指摘した。

アナリスト予想によると、RBSの7-12月(下期)純利益は8.6%減の 29億5000万ポンドと、グッドウィンCEOにとって初の減益となる見込み。レ バレッジド・バイアウト(LBO)市場の伸び悩みや米住宅ローン担保証券の 需要が落ち込んだことが業績に打撃を与えている。リーマン・ブラザーズ・ホ ールディングスのアナリスト予想では、資本市場部門の税引き前利益は13%減 の17億ポンドになる見通し。米消費者向け金融部門の税引き前利益は今年、

4.7%減少し約15億ポンドになる見込みだという。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE