UBS証の田村氏:業績下振れの可能性、株価低迷は長期化-銀行決算

UBS証券の田村晋一シニアアナリスト は26日、ブルームバーグ・テレビに出演し、大手銀行の2008年3月期の連結 純利益の見通しについて、貸し出しや手数料収入の低迷などで期初予想を下方 修正した銀行側の予想をさらに下回る可能性があると指摘した。銀行株につい ては低迷が長期化するとの見通しを示した。主なやり取りは以下の通り。

--大手銀行の中間決算での米サブプライムローン関連損失をどうみるか。

「第3四半期以降、損失はまだ拡大する可能性はあるが、邦銀の損失は欧 米金融機関の十分の一以下。証券会社はトレーディング資産として損益計算書 にすぐに計上する必要があるが、銀行はその他有価証券のカテゴリーで含み損 益は増減するが損益計算書には載らない。満期まで持っていれば出す形だ」

「一方で株の含み益がメガバンクで2兆円規模ある。サブプライムでどん なにロスが広がっても株の含み益の十分の一以下。少し株の含み益を使うだけ ですぐに消し去ることができる程度のロスで、あまり心配しなくていい」

--貸し出しと利ざやの改善動向は。

「(上期に)日銀の利上げはなかったが利ざやは改善している。問題は貸 し出し。政府向け貸し出しが増えなくなり、もともと企業向けは資金需要がな い。住宅着工の減少もあり住宅ローンの実行が少なくなった。下期以降さらに 減速する可能性が高い」

--通期業績の見通しは。

「なかなか収益の回復は難しい。消費者金融関連の貸し出しについての引 き当て処理が増えており、中小企業の倒産もじわじわと増えている。そのあた りでクレジットコストが若干増えてくるという予想。貸し出しは増えない、手 数料収入もいまひとつ、債券運用も振るわずマイナス要素が増えている。下方 修正した会社予想の純利益をさらに下回る可能性がある」

--銀行株の見通しは。

「ここまで下がるのであれば先に銀行株をディフェンシブで持とうという 見方もあるが、減益がまだ続く要素があり銀行株はなかなか回復しないだろう。 株価低迷は長期化すると予想している。銀行業務だけではプラスの面を見つけ にくく、企業の合併や買収(M&A)を通じて子会社を増やしていくなどドラ スティックな動きが必要だ」

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