小型株の割安感に関心-MSCI世界指数が5年ぶりの大幅安で

11月のMSCI世界指数が5年ぶりの大幅 安となるなか、小型株の割安感に関心が集まっている。

英出版会社トリニティ・ミラーや独投資会社アルク・インダストリーズ、 米人材派遣会社レーバー・レディなどの銘柄は、利益やキャッシュフロー(現 金収支)との比較で値ごろ感が強い。

投資家は避難場所を求めている。11月のMSCI世界指数は前月比6.9% 安と、月間ベースで2002年10月以来の大幅安を記録。23カ国・地域別指数の うち7指数が10%以上の下げとなった。米ラッセル2000小型株と大型株中心の S&P500種株のPER(株価収益率)の格差は、過去4年間で最大だ。

「経営がしっかりしている上に、非常に割安な小型株がどんどん増えてい る」と指摘するライファイセン・キャピタル・マネジメント(オーストリア) の株式運用担当責任者ハーバート・ペラス氏は「現在は痛みを恐れず、冷静さ を保ち、不人気銘柄をすべて買わなければならない」と語った。

ラッセル2000

サブプライムローン(信用力の低い人向けの住宅融資)問題をきっかけに 信用市場が悪化した7月以降、小型株は中大型株よりも出遅れている。MSC I世界小型株指数は今年これまでの騰落率がマイナス0.9%と、年間ベースで5 年ぶりの下げになる見込み。一方、MSCI世界指数は同プラス5.6%だ。

米国でも過去16年間で最悪の住宅不況が経済全般に影を落とすなか、今年 のラッセル2000指数の騰落率は、1998年以来9年ぶりにS&P500種を下回る 見込みだ。

米連邦準備制度理事会(FRB)は先週、来年の成長率見通しを1.8-2.5% に下方修正した。ブルームバーグが11月1-8日に実施したエコノミスト予想 (中央値)では、今年が2.1%、来年は2.4%となっていた。

不況下で好調

小型株は、全米経済研究所(NBER)が「リセッション(景気後退)」と 認定した過去4回の不況期のうち3回、好調なパフォーマンスを示した。

1980年1-7月の不況期には、ラッセル2000の騰落率がS&P500種を下 回ったが、81年7月-82年11月、90年7月-91年3月、2001年3-11月の 不況期には、ラッセル2000がS&P500種を上回った。

一方、小型株が上昇するまでにはまだ時間がかかると指摘するのは、スイ スカント・アセット・マネジメントのパトリック・シューバー氏だ。同氏は「大 きいことは美しい。特に今はそうだ。業績下方修正の可能性は大型株より小型 株の方が高い」と語った。

米商務省は今月発表した研究レポートで、比較的規模の小さい米企業につ いて、社内連絡が迅速なことや貿易障壁が少ないことが米輸出市場シェアを拡 大する上でプラスに働くと指摘。同リポートによると、2005年の米企業の国外 売上高は、海外子会社を持たない米企業の占めた割合が46%と、1999年の同38% を上回った。

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