NY外為(23日):週間ベースで円が上昇-キャリー取引解消で(2)

ニューヨーク外国為替市場では、 円が週間ベースで主要16通貨すべてに対して上昇した。米金融機関や不 動産関連の損失拡大が明らかになり、低金利の円で資金を調達し、高金 利通貨で運用する円キャリー取引の解消が優勢になった。

円はこの日、ドルに対して2005年6月以来の高値を記録、英ポンド に対しては3カ月ぶり高値をつけた。連邦公開市場委員会(FOMC) が12月に開く会合で追加利下げを決定するとの観測から、ドルはユーロ とスイス・フランに対し、最安値まで下げた。

ニューヨーク時間午後4時27分現在、円はドルに対して0.08%上昇 して108円36銭。一時は107円55銭まで上昇する場面もあった。週間 ベースでは2.5%の上昇。ユーロに対しては0.2%上昇して160円69銭 だった。対ポンドの円は221円31銭と、8月17日以来の高値。

スイス・フランは今週、主要16通貨のうち14通貨で上昇した。対 ドルでは最高値の1ドル=1.0890スイス・フランと、最高値を記録。対 ユーロでも3カ月ぶり高値の1.63スイス・フランだった。

スイス・フラン、ポンド

英ポンドはユーロに対して2003年以来の安値に下落。英政府統計局 (ONS)の発表した2007年7-9月(第3四半期)の英国内総生産 (GDP)改定値が前期比0.7%増と、予想外に減速し1年ぶりの低い 伸びとなったことが売りを誘った。ポンドはユーロに対して71.990ペン ス。一時は72.165ペンスまで下げた。

ドルは一時、対ユーロで1.4967ドルと、最安値まで下落。FOMC が12月に0.25ポイントの利下げを決定する一方、欧州中央銀行(EC B)は金利を4%で据え置くとの観測が背景だ。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は74.484と73年の指数算出開始以来で最低だった。

金利先物市場動向によると、12月11日のFOMC会合でフェデラ ルファンド(FF)金利誘導目標が0.25ポイント引き下げられる確率は 96%となっている。1カ月前は同66%だった。

経済協力開発機構(OECD)は21日発表したリポートで、経済成 長の減速と住宅価格の下落が相まって、米サブプライム(信用力の低い 個人向け)住宅ローン危機による損失が最大3000億ドル(約32兆6000 億円)に達するとの見通しを示した。

日米休場で薄い商い

デイリーFXドットコムの上席通貨ストラテジスト、ボリス・シュ ロスバーグ氏(ニューヨーク在勤)は、「市場参加者はドルに対して非 常に弱気になっており、ドルの対ユーロ相場が1.50ドル台を割り込むと みている」と語った。

米国市場は22日、感謝祭の祝日で休場だったことから一部のトレー ダーがまだ休暇から戻っておらず、23日の取引量は通常の3分の2程度 だったという。23日の日本市場は勤労感謝の日で休場だった。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリストやストラテジスト 38人を対象にまとめた調査によると、ドルは年末までにユーロに対して

1.47ドルの水準をつけると予想されている。

ユーロは今年に入り、ドルに対して12.4%上昇。ECBのトリシェ 総裁は、「荒々しい動きは歓迎しない」と述べている。

3カ月物LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)は5.04%に上昇。 これは10月24日以来の高水準だった。

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