サッポロ:来年3月対応、スティール買収案-モルガンS含め緊張(4)

米系投資ファンドのスティール・パートナーズ から友好的買収提案を受けたサッポロホールディングスは、この提案を受け入れるか 否かについて2008年3月初めまでに結論を出す。買収防衛策の手続きに沿ってスティ ール側から十分な情報を得られると判断した。サッポロHは米モルガン・スタンレー と提携したばかりでスティールとの緊張関係は高まることになる。

東証で22日発表した資料によると、サッポロHはスティールに買収提案の背景や 狙いについての追加情報の提供を10営業日以内に提出するよう要請した。これを受け 取り次第、取締役会として買収提案を評価する期間に入る。買収防衛策で評価期間は 90日間と定められており、最長で2008年3月6日が期限になる。

スティールは2月15日に総額1500億円超の友好的TOB(株式公開買い付け) による買収をサッポロHに提案した。これに対してサッポロHは買収後の経営方針な どを質し、スティールは8日までに回答書と「企業価値向上計画」を提出した。

同時にサッポロHは10月30日、モルガンSと業務・資本提携すると発表した。 連結子会社の恵比寿ガーデンプレイス(YGP)持ち分15%をモルガンSへ500億円 で譲渡、モルガンSはサッポロH株を来年半ばまでに5%まで買い増す見通し。

独立系M&A(合併・買収)助言会社GCAホールディングスの福谷尚久パート ナーは「サッポロHがモルガンSと組んだのはスティールを退けるのが趣旨であり、 スティールの買収提案を受け入れないことはほぼ間違いない」と予想した。

スティールはもともとサッポロHのビール事業ではなく不動産事業(YGP)に 着目しており、サッポロHはそのYGPについてモルガンSと手を組んだ。サッポロ HはM&A業界で言う「クラウン・ジュエル(不動産事業)」(価値のある資産)売 却・一部譲渡でスティールに対抗していると福谷パートナーは指摘している。

これまでにサッポロHは、買収防衛への助言を求めるためにみずほ証券と日興シ ティグループ証券を財務アドバイザー(FA)に起用していた。

スティール、含み益250億円前後

スティールの日本の窓口スティール・パートナーズ・ジャパンの西裕介代表取締 役は2月のインタビューで、サッポロH株は300円台だった2004年半ばから購入を始 め、平均取得価格は1株460円程度であることを明らかにしていた。22日終値で試算 すると250億円前後の含み益がある計算になる。

スティールをめぐっては経済産業省の北畑隆夫事務次官が12日の記者会見で「株 式を安く買って高く売るとか、そういう実績しかない会社」と批判していた。また、 ブルドックソースとの買収交渉の過程で東京高裁は7月にスティールを「濫用的買収 者」と認定しており、日本での風当たりが強まっている。

サッポロHの株価終値は、前日比9円(1.1%)高の832円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE