米国債:「質への逃避」進行-10年債一時3.98%、2年債2.96%

米国債相場は上昇。10年債利回りは 2005年以来で初めて4%を下回った。世界的に株価が下落したため、安全資 産としての国債買いが優勢になった。

アリジアント・アセット・マネジメントの最高投資責任者、アンドルー・ ハーディング氏は「米国債利回りはその日の不安の強さを反映している」と指 摘した。

株価が下げ、原油相場が1バレル=100ドルの節目まであと71セントに 迫ったことを受け、米国債は上昇した。2年債利回りに対する10年債の上乗 せ幅は101ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)と05年1月以来 で最大に拡大した。インフレが高進しても米連邦公開市場委員会(FOMC) が利下げを続けるとの思惑が背景にある。

キャンター・フィッツジェラルドによると、ニューヨーク時間午後2時1 分現在、10年債利回りは前日比8bp低下し4.01%となっている。10年債 (表面利率4.25%、償還期限2017年11月)価格は前日比21/32上昇の 101 30/32。利回りは一時3.98%と、05年7月以来の低水準を付ける場面 があった。

2年債利回りは19bp低下の3%。一時は2.96%と、04年12月以来の 水準まで低下した。

利回り曲線の鋭角化は利下げ期待から短期債を中心に買いが入っているこ とを反映している。

3カ月物財務省短期証券(TB)利回りは今週に入ってから33bp低下し、

3.08%となった。1カ月物TB利回りは同48bp低下の3.35%。

証券会社の年度末

11月末の証券会社の年度末を前に一部証券会社が安全資産である米国債を 買っているとの観測が広がっている。

バンク・オブ・アメリカの金利ストラテジスト、マシュー・ムーア氏は 「長期的には現在の上昇基調は持続可能ではないが、証券会社の四半期末や年 度末が迫っている」と指摘。「信用不安が続く限り」、国債の上昇基調は続く との見通しを示した。

スペインのサンタンデール銀行傘下の英住宅ローン会社アビー・ナショナ ルはカバードボンドの売り出しを中止した。過去1週間で売り出しを中止する のはこれで3社目。

銀行団は米自動車大手クライスラー買収向け融資のうち40億ドル(約 4400億円)の債権を投資家に販売できなかった。事情に詳しい投資家が 20日までに明らかにした。

アジアのほか、欧米の株価も下げた。原油先物市場で買いが先行したため、 金もインフレヘッジを目的にした買いで上昇した。

2年債利回りとS&P500種株価指数は1日以来、81%の確率で同じ方向 に動いている。年初は57%だった。

フェデラルファンド(FF)金利先物相場の動向によると、FOMCが12 月11日の定例会合でFF金利の誘導を4.25%に引き下げる確率は86%。1 月29-30日の会合で4%に引き下げる確率は75%となっている。

米証券業・金融市場協会(SIFMA)の勧めにより、21日は午後2時ま での短縮取引となった。22日は感謝祭のため休場。23日も21日と同様に午 後2時までの短縮取引となる。

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