債券は大幅高、20年入札順調や株安で買い優勢に-10年債は一時1.42%

債券相場は上昇(利回りは低下)。20年国 債の入札結果が順調となったことに加え、日経平均株価が1万5000円を下回り、 一時400円超の大幅安となったことから、買いが優勢となった。先物12月物は 中心限月としては昨年1月以来の高値をつけたほか、新発10年債利回りは一時

1.42%と約1年10カ月ぶりの低水準まで達した。

三菱UFJ証券金融市場部戦略商品課長の福谷歳之氏は、「20年債入札で は、金利先高観の後退に伴って投資家も長いところを買ってきた。株価は底を打 ったと言うにはほど遠い状況。世界の景気動向への懸念や信用不安で、株価が下 落しており、債券が買われている」と述べた。

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比変わらずの136円98銭で寄り付 いた。その後は、若干値を下げ、午前10時10分ごろに136円86銭の日中安値 をつけた。午後に入って、20年債入札が順調な結果となったことや、日経平均 株価が一段安となるにつれて値を上げ、午後2時43分ごろに137円43銭の日中 高値をつけた。これは2006年1月26日(137円66銭)以来の高値。結局、32 銭高の137円30銭で引けた。

現物債市場で新発10年物の288回債利回りは、前日比0.5ベーシスポイン ト(bp)高い1.47%で寄り付いた後、若干水準を切り上げ、午前10時11分ごろ に1.485%に上昇した。その後は水準を切り下げ、午後2時40分ごろに1.42% まで低下。2006年1月18日(1.405%)以来の低水準となった。3時すぎは

3.5bp低い1.43%で推移している。

また、前回入札された20年債(97回債)利回りは3bp低い1.995%で推移 している。

大和住銀投信投資顧問国内債券運用第2グループリーダーの伊藤一弥氏は、 米国経済に対する懸念や、国内景況感の下振れ懸念を背景に、「5年間の量的緩 和時の金利である1.3%程度への想定外の水準まで金利が下振れる可能性があ る」と指摘、年内は1.4―1.7%程度、年度内では1.3-1.8%程度のレンジを予 想している。

日経平均株価は大幅反落。前日比373円86銭安の1万4837円66銭で取引 を終了した。

外国為替市場で円相場は、昨年5月以来の1ドル=108円台の円高・ドル安 となっている。

福谷氏は、「米国の利下げ期待が大きくなっており、日米金利差縮小観測を 背景にドル安となっている」との見方を示している。

20年債入札は順調、テール3銭に縮小

財務省が実施した表面利率(クーポン)2.1%の20年債(98回債、11月 債)の入札結果は、最低価格が100円50銭(最高利回り2.064%)となり、市 場予測(100円40銭)を上回った。平均落札価格は100円53銭(平均利回り

2.062%)。

最低落札価格は市場の事前予想(100円40銭)を上回ったほか、最低と平 均落札価格の差であるテールは3銭となり、前回債の6銭から縮小した。一方、 応札倍率は3.65倍となり、前回債の3.73倍から低下した。

市場では、「最低落札価格が市場予想を上回り、応札倍率も高め。クーポン は2.1%へ引き下げとなったが、長期保有するかは別として、投資家の需要はあ るようだ」(大和証券SMBCチーフストラテジストの末沢豪謙氏)との声が聞 かれた。

(債券価格)                               前日比       利回り
長期国債先物12月物         137.30         +0.32         1.653%
売買高(億円)              60833
10年物288回債             102.32                 1.43%(-0.035)

--共同取材:柿崎元子、宋泰允    Editor:Yamanaka(aok)

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