FOMCの景気予想で市場の利下げ観測高まる-当局者発言は無視

米連邦公開市場委員会(FOMC)は20 日、四半期に一度に回数を増やした景気予想を初めて公表した。FOMC予想 を受けてトレーダーの間では利下げ観測が高まった。利下げを当然視すること を戒めた過去2週間の当局者に警告は無視された形だ。

米連邦準備制度理事会(FRB)が20日に公表した10月FOMCの議事録 の添付資料でメンバーは、成長をめぐる不透明感はインフレに関するものより も大きいとの認識を示した。当局者らは物価上昇の沈静化への自信を示す一方 で、市場は「引き続きぜい弱で、負の衝撃があれば」景気へのリスクが高まる だろうとの見解を示した。

金利先物が示す12月利下げの確率は92%にまで高まった。市場は、成長減 速とインフレのリスクがほぼ均衡しているという当局の見解を無視している。

JPモルガン・チェースのエコノミスト、マイケル・フェロリ氏は「リス クは均衡してなどいない」として、「金融市場における最近の展開で、金融緩 和の可能性は高まった」と述べた。

3年後までの景気予想には、FRB理事と連銀総裁がそれぞれの予想を脅 かすと考えているリスクについての議論も含まれていた。それによると、「メ ンバーの大半」は、成長予想についての「不透明感は過去の典型的な水準より も強いと判断した」という。

FOMCは08年の成長率予想のレンジを切り下げ、最低の場合1.8%成長 となると予想した。6月時点の予想の中央レンジは2.5-2.75%だった。向こう 2年のコアインフレ率は1.7-1.9%の間でほぼ横ばいとの予想を示した。

アトランタ連銀の元調査責任者、ロバート・アイゼンバイス氏は「議事録 の焦点は成長の下振れリスクだった」として、「楽観的なインフレ予想」と対 照的だと指摘した。

FOMCは10月31日に、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を

0.25ポイント引き下げ4.5%とした。同会合以来、金融機関は米サブプライム (信用力の低い個人向け)住宅ローン関連証券について巨額の損失を公表して いる。一方、当局者は講演などで、08年半ばまでには成長が加速するとの予想 を示すとともに、燃料や商品相場の上昇とドル安を理由にインフレリスクを警 告してきた。

12月11日の次回FOMCまでに、当局者らは投資家に対し追加のメッセー ジを送る機会がある。来週はプロッサー・フィラデルフィア連銀総裁やプール・ セントルイス連銀総裁など4人の連銀総裁が講演する。バーナンキ議長は29日 に講演する。

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