日本株は低迷逆戻り、米景気懸念で輸出安い-円高や原油も重し(2)

午前の東京株式相場は反落。サブプライム (信用力の低い個人向け)住宅ローン問題の影響で米国の景気減速が長期化する との懸念が根強く、トヨタ自動車やホンダ、三菱電機などの輸送用機器や電機株 といった輸出関連銘柄が株価指数を押し下げた。コマツなどの機械株も下げ、東 証業種別33指数は27業種が安い。日経平均株価は終値での昨日上昇分(169 円)を上回る下げになった。

独アリアンツの資産運用部門であるRCMジャパンの寺尾和之運用部長は、 「米景気に関する悪いニュースフローが相次いでおり、投資家は先行きに不安に なっている。米景気の先行きが鈍化する可能性が高まっているため、短期的な明 るい材料で上昇したとしても結局、再び軟調になってしまう」と指摘した。

午前の日経平均株価終値は前日比196円9銭(1.3%)安の1万5015円43 銭。TOPIXは同13.95ポイント(1%)安の1455.32。東証1部の出来高は 9億999万株。騰落状況は値上がり銘柄数745、値下がり842。

午前の日経平均は、シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物12月物の20 日清算値(1万5185円)を下回って大幅反落で始まった。前日終値比57円安ま で下げ幅を縮小する場面があったものの、心理的な節目である1万5000円を再 び割り込んだ。

米株の上昇望めず

相場の上値を抑えたのは米景気鈍化の長期化懸念。米連邦準備制度理事会 (FRB)は20日、2008年の米国の経済成長見通しを下方修正した。中央レン ジの下限は1.8%増と、6月時点の予想レンジである2.5-2.75%を大幅に下回 った。前日の米株式相場は小幅に上昇して終えたが、ダウ工業株が取引時間中に 100ドル以上下げ、100ドル以上上げるなど値動きの荒い展開だった。

損保ジャパン・アセットマネジメントの木谷徹シニア・インベストメント・ マネジャーは、「新規資金が入ることで上昇しやすい1月を先取りする形で、こ こ数年の米国株の12月のパフォーマンスは良好だが、今年はサブプライム住宅 ローン問題の真っ只中で、12月の米国株はさほど期待できない。日欧は米株の 影響を受けやすい」と話している。

円高、原油高も重し

外国為替相場の円高基調も相場の重しとなった。午前のドル・円相場は一時、 1ドル=109円57銭まで円が上昇。前日の東京株式市場の取引終了時間の1ド ル=110円38銭から円高が進んだ。円高進行に合わせるように輸送用機器指数、 電機指数が下げ幅を拡大し、株価指数も押し下げられた。

原油相場は最高値を更新したものの、商社や石油・石炭製品株は軟調だった。 投資家の間では、国内企業へのコスト圧迫懸念も出始めている。RCMジャパン の寺尾氏は、「これまで商品相場の上昇は世界景気の強さを表し日本株にとって はポジティブとの見方だったが、米景気の減速の可能性が高まる中では企業収益 を圧迫するコスト高の懸念が強い」という。

前日のニューヨーク原油先物相場はバレル当たり2ドル以上値上がりし、終 値ベースで最高値を再び更新した。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)で原 油先物2008年1月限は前日比3.39ドル(3.6%)高の1バレル=98.03で終了。 時間外取引では1バレル=98.59ドルまで上げた。

太平洋セメが下落、三菱紙が急騰

個別では、みずほ証券が投資判断を「ホールド」に引き下げた太平洋セメン トが大幅下落。新興市場では、減損処理の計上などで9月中間期の連結最終損益 が12億円の赤字となったノジマが急落した。

半面、国内製紙最大手の王子製紙と情報用紙事業で業務提携する方針が20 日に発表された三菱製紙が急騰。21日付の日経新聞朝刊で外食事業を売却し、 冷食事業に経営資源を集中すると報じられた加ト吉が東証1部の上昇率2位。民 間設備投資の好調などで、今期(08年3月)業績予想を上方修正した太平電業 も大幅高となった。

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