債券相場は小幅安、米債安や20年入札に向けた売り―国内株安が下支え

債券相場は小幅安(利回りは上昇)。前日 の米国債相場が反落した地合いを受けて、小口の売りが出ている半面、日経平均 株価が軟調に始まったことが下支え要因となっている。この日の20年国債入札 では表面利率(クーポン)が前回債から引き下げられる見通しで、入札結果や販 売動向を見極めたいとの姿勢が強く、ヘッジ目的の売りなども重しとなっている。

モルガン・スタンレー証券ストラテジストの伊藤篤氏は、「20年債入札が クーポン2%となれば今年度初めて。超長期投資家に対して不十分なので弱めの 結果になる可能性がある」と指摘。一方で、「米国市場の調整は緩やかだったの で、全体の基調の強さは変わらない」とも述べた。

東京先物市場の中心限月12月物は、前日比変わらずの136円98銭で寄り付 いた。その後は小安い水準で推移、午前9時12分現在、136円96銭で推移して いる。

現物債市場で新発10年物の288回債は、前日比0.5ベーシスポイント(bp) 高い1.47%で開始。その後は3営業日ぶりの高水準となる1.475%に上昇してい る。

日経平均株価は反落。前日比97円69銭安の1万5113円83銭で寄り付い た。

20年債入札はクーポン引き下げ、入札無難か

財務省は、20年債入札を実施する予定。今回の入札に関して、市場では足 元の良好な需給関係などを背景に無難な結果が予想されているが、クーポン引き 下げで販売には不透明感もある。

20日の入札前取引では、11月発行の新発20年債の複利利回りは2.045%付 近で取引された。このため、クーポンは前回債の2.2%から0.2ポイント引き下 げの2.0%か、0.1ポイント引き下げの2.1%となる見通し。発行予定額は前回 債と同じ8000億円程度。

三菱UFJ証券債券ストラテジストの稲留克俊氏は、3月債以来の2.0%と なった場合、需給環境をサポート要因に挙げ、「水準的な魅力のなさに目をつぶ っても、小口なら買う方針で臨んでよいだろう」との見方を示している。

日興シティグループ証券シニアストラテジストの山田聡氏によると、落札レ ベルは、「クーポン2.0%では99円29銭程度、クーポン2.1%では100円91銭 程度が実勢」という。

米国市場は株高・債券安

20日の米国債相場は中長期債が反落。米国株が戻したため、売りが優勢に なり、下げに転じた。

キャンター・フィッツジェラルドによると、2年債利回りは前日比4bp上 昇し3.19%。利回りは一時、3.106%と、2005年1月以来の低水準を付ける場面 があった。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で経済成長見通しが下方修 正されたことが買いを誘った。10年債利回りは約2bp上昇の4.10%。

一方、米株式相場は反発。原油価格の最高値更新でエネルギー関連企業が買 われたことや、クレディ・スイスがインターネット検索大手グーグルの08年の 目標株価を900ドルに設定したことを受けて3カ月ぶりの安値から反発した。

ダウ工業株30種平均は前日比51.70ドル(0.4%)上昇し13010.14ドル。 ナスダック総合指数は3.43ポイント(0.1%)上げて2596.81ポイントで終了。

伊藤氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)が景気見通しを下方修正したが、 市場は12月のFOMCでの利下げを織り込んでいると指摘。

その上で、「FRBの経済見通しは弊社の見通しよりも若干強気を維持して いる」ものの、インフレ懸念に対する「FRBのスタンスが変われば、日銀の利 上げが遠のくとみている」と述べた。

(債券価格)                            前日比    利回り
長期国債先物12月物        136.96       -0.02      1.682%
売買高(億円)             3834
10年物288回債      101.93                1.475%(+0.01)

--共同取材:宋泰允、吉川淳子 Editor:Yamanaka(aok)

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