ヒトの皮膚からES細胞と同様の万能細胞-日米研究チームが開発成功

米科学誌「サイエンス」と「セル」による と、米国と日本の研究チームが36歳の女性の顔の皮膚細胞や新生児の陰茎(い んけい)包皮から人体のすべての細胞に育つ「万能細胞」になり得る幹細胞を 作ることに成功した。

この技術により、人間の胚(はい)を使用する必要がなくなることで、倫 理的な論争に終止符が打たれ、米ジェロンやアドバンスト・セル・テクノロジ ーなど数百社に上る企業の研究が飛躍的に前進する可能性があると、10年前に クローン羊「ドーリー」を誕生させたイアン・ウィルマット氏は指摘する。

研究チームはそれぞれ、皮膚細胞に4つの遺伝子を組み込み、胚性幹(E S)細胞と同様の幹細胞を作ることに成功。うち1つのチームが、ES細胞か ら各種組織を作る立証済みの方法で、その幹細胞から心臓、脳、筋肉、脂肪、 軟骨の細胞を作った。

病気の研究・治療に革命もたらす

ウィルマット氏は、英スコットランド・エディンバラの自宅から電話でイ ンタビューに答え「人間の病気の研究と、治療方法に革命をもたらすことにな るだろう」と語り、自らの研究の軸足を幹細胞の再プログラミングに移す方針 を示した。

今回の技術は、京都大学の山中伸弥教授が昨年、マウスを使った実験で初 めて完成させた。同教授は、ES細胞のなかの極めて活発な遺伝子の組み合わ せの研究を数年前に開始。幹細胞に胚の特徴を与える能力のある4つの遺伝子 の組み合わせを発見した。

山中教授にノーベル賞も

ウィルマット氏は、山中教授は今回の実績によりノーベル賞を受賞すると 予想した。ホワイトハウスの報道官ダナ・ペリノ氏は声明で、ブッシュ大統領 は今回の発表に「非常に喜んだ」と説明。大統領は「医療の問題が、科学の至 高の目標と人命の尊厳のどちらも犠牲にすることなく解決可能だと信じてい る」と述べた。

-- Editor: Gale (amz).

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