大手法律事務所が弁護士削減の動き-サブプライム問題の新たな犠牲者

ニューヨークにある法律事務所が2001年以来で 初めて弁護士削減を進めている。米サブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅 融資)の焦げ付き増加とそれに伴う信用市場の混乱で、プライベートエクイティ(P E、未公開株)投資と仕組み金融の案件が大きく減ったことが影響している。

ロンドンに本拠を置く世界最大級の法律事務所、クリフォード・チャンスは5日、 仕組み金融業で住宅ローン担保証券を担当していたシニアアソシエート、つまり給与 を受けている勤務弁護士6人を解雇した。

ほかにも少なくとも2つの法律事務所が、弁護士に対し、最終的に解雇につなが ることが多い長期休暇か異動を要請した。大手法律事務所の弁護士の約4分の1に相 当する共同経営者、いわゆるパートナーもある程度の出費を切り詰める必要が出てく るかもしれない。

法律コンサルタントらによれば、サブプライム問題とそれが信用市場に与えた影 響を最も強く受けているのは仕組み金融だ。M&A(企業の合併・買収)とPE投資 も鈍化している。

シティ・プライベート・バンクの法律事務所グループ幹部、ダン・ディピエトロ 氏は、「この機会に弁護士の業績評価のハードルを上げ、成績の悪いほうから5%を削 減する法律事務所が現れるだろう」と述べた。

勤務弁護士の解雇に対する懸念は、最高11万5000ドル(約1270万円)に達する 記録的なボーナスで幾らか和らげられるかもしれない。ニューヨークの法律事務所ク ラバス・スウェイン・アンド・ムーアは10月29日、年末ボーナス3万5000-6万ド ルに加え特別金を最高5万ドル支払うと発表。それ以外の法律事務所も高額のボーナ スを支払うことを明らかにしている。

これらのボーナスは今年1-3月期と4-6月期にM&Aが過去最高に達したこ とを受けたものだ。しかし、その後はサブプライム問題で8月に大きく鈍化。ブルー ムバーグのデータによれば、7月に発表されたM&A案件は4928億ドル相当だったが、 8月は1961億ドルに急減した。

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