米ゴールドマン、シティグループの投資判断を「売り」に引き下げ(2)

米ゴールドマン・サックスのアナリスト、 ウィリアム・タノナ氏は19日付のリポートで、米銀シティグループの投資判断 を「売り」に引き下げた。債務担保証券(CDO)関連の評価損が向こう2四半 期で150億ドル(約1兆6500億円)に達する可能性があるとしている。

同氏は「信用市場の混乱を考慮し、さらに悲観的になった」として、投資判 断を「ニュートラル」から引き下げた。「シティはますます困難な事業環境に直 面する可能性が高く、多くの事業分野で業績が押し下げられる公算が大きい」と 指摘した。

シティは11月4日に、チャールズ・プリンス前最高経営責任者(CE O)の退任を発表するとともに、米国のサブプライム(信用力の低い個人向け) 住宅ローン関連証券やCDOで110億ドルの評価損を計上する可能性を示唆し、 それにより2007年10-12月(第4四半期)純利益が50億-70億ドル低下 するとの見通しを示した。タノナ氏は、利益への影響はさらに大きい可能性があ るとして、住宅ローンの延滞増や、リーダーを欠き収益機会を生かせない状況を 指摘した。

タノナ氏は08年のシティの1株利益見通しを3.80ドルと、従来の4.65 ドルから引き下げ、目標株価も33ドルに下方修正した。11月8日の時点では 向こう1年の目標株価を40ドル、5日には48ドルとしていた。

シティはロバート・ルービン元米財務長官を会長に、ウィン・ビショフ氏 を暫定CEOにそれぞれ指名し、新CEOの人選を進めている。タノナ氏は「こ の時点でのリーダー不在は最悪のタイミングだ」との見方を示した。

タノナ氏はメリルリンチやモルガン・スタンレー、リーマン・ブラザー ズ・ホールディングス、ベアー・スターンズ、JPモルガン・チェース、Eトレ ード・ファイナンシャルの目標株価についてもそれぞれ引き下げた。

タノナ氏は、シティのCDO資産は純資産額の25%、有形資産額の50%に 相当すると指摘した。リーマンやベアー・スターンズ、JPモルガン、モルガ ン・スタンレーはいずれも20%だという。

また、バンク・オブ・アメリカのアナリスト、ジョン・マクドナルド氏は ストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)と呼ばれる運用会社 が発行するコマーシャルペーパー(CP)の需要低迷による影響も指摘し、「S IVは低価格での資産売却を迫られ、損失が拡大する恐れがある」と書いている。 シティは今月、傘下のSIVに76億ドルの資金を提供したことを明らかにして いる。

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