米国株:ダウ平均1万3000ドル割れ、シティ株投資判断下げ嫌気(2)

米株式相場は下落。ゴールドマ ン・サックスが金融大手のシティグループの株式投資判断を「売り」と したことや、米住宅関連用品小売り2位のローズがここ2カ月で2回目 となる利益見通しの下方修正を行ったことが嫌気され、株価指数は3カ 月ぶりの低水準となった。

シティは過去4年間で最安値。ゴールドマンが信用市場の損失でシ ティの今後2四半期の評価損が150億ドルになる可能性があると指摘し たことが悪材料となった。証券大手のメリルリンチやモルガン・スタン レーもゴールドマンによる株価見通しの引き下げを受けて、軟調に推移 した。ローズは2003年以来の最安値に下落。住宅市場の低迷が利益の減 少につながった。

S&P500種株価指数終値は前週末比25.47ポイント(1.8%)安の

1433.27ポイントと、8月28日以来の安値で引けた。ダウ工業株30種 平均は同218.35ドル(1.7%)下落し12958.44ドル。自動車大手ゼネラ ル・モーターズ(GM)の8.5%安が響いた。ナスダック総合指数は

43.86ポイント(1.7%)下げて2593.38ポイントで終了した。ダウの運 輸株価平均は2.3%下落した。ニューヨーク証券取引所(NYSE)の 騰落比率は約1対8だった。

パナゴラ・アセット・マネジメントの投資責任者、エドガー・ピー ターズ氏は、「銀行セクターの株式投資判断引き下げや小売業者の問題 などすべてが市場を動揺させている」と指摘した。さらに、金融株に買 いを入れるには「すべての材料が出尽くすまで、確信を持つために様子 を見る必要がある」と述べた。

ダウ理論

ダウの運輸株平均は4営業日続落し、06年10月以来の低水準を付 けた。いわゆる「ダウ理論」を採用する一部の投資家は運輸株価指数を 景気トレンドの前兆とみなす。この指数とダウ工業株がともに安値を付 ける場合には、この理論によると、弱含みとなる。

ローズは前週末比7.6%安。同社は08年度通期1株当たり利益が

1.83-1.87ドルと、07年度通期の同1.99ドルから減少するとの見通し を示した。アナリスト予想は同1.94ドル。また同社が発表した2007年 8-10月期(第3四半期)決算は、純利益が前年同期比で10%減少した。 競合他社のホーム・デポも下落。

ローズの決算で、今年の年末商戦での小売売上高の伸びが少なくと も過去5年間で最小となり、経済のより広範な分野での失速が示唆され る可能性があるとの懸念が強まった。全米企業エコノミスト協会の調査 結果によると、米経済がリセション(景気後退)に落ち込むとみるエコ ノミストの数は過去2カ月間で倍増している。

悲観強まる

シティは下落して引けた。ゴールドマンはシティの株式投資判断を 「中立」から「売り」に引き下げるとともに、08年度の1株利益見通し を3.80ドルと、前回予想の4.65ドルから引き下げた。

ゴールドマンのアナリスト、ウィリアム・タノナ氏は19日のリポー トで、「信用市場の混乱を考慮すると、われわれは金融セクターの見通 しにますます悲観的になっている」とした。

ゴールドマン・サックス・グループの米国担当投資任者、アビー・ ジョゼフ・コーエン氏は今月の投資見通しを発表し、住宅市場の低迷は、 国外にハイテク機器や産業機器を販売する企業の利益拡大に相殺される との見通しを示した。同氏はまた、S&P500種株価指数は年末までに は1600ポイントに上昇するとの予想を示した。これは現水準から12% の上昇を意味する。

メリルとモルガン・スタンレーも下げて引けた。ゴールドマンはメ リルの株価見通しを11%引き下げて59ドルとした。またモルガン・ス タンレーについては株価見通しを7.6%下方修正し、61ドルとした。

S&P500種の業種別10指数中で金融株からなる指数が最も軟調だ った。同指数は前週末比3%下落と、05年10月以来の低水準となった。

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