日本株は反発公算、円安推移で輸出関連高い-銀行や資源も堅調(2)

週明けの東京株式相場は、小幅反発の見 通し。外国為替市場がやや円安で推移していることから採算改善期待で輸出関 連株に買いが入ると見られる上、りそな銀行の業績堅調から銀行株にも見直し が入りそう。石油輸出国機構(OPEC)の首脳会議で増産への言及がなかっ たことも、原油価格が高止まりするとの見方から商社など資源株にとって好材 料となる可能性がある。

三菱UFJ証券の藤戸則弘投資情報部長は、「米住宅問題懸念から上値を 買うことに躊躇(ちゅうちょ)している投資家が多い」と前置きしながら、 「バリュエーションや配当利回りから判断して、現在の株価水準からどんどん 下がる状況にはない」(同氏)との見方を示した。

藤戸氏によると、日経平均株価の1万5000円割れはPER(株価収益 率)が16倍を下回る水準にあり、先週末の日経平均の配当利回りも長期金利

1.47%を上回る水準にあるという。

シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物12月物の16日清算値は1万 5190円で、大阪証券取引所の通常取引終値(1万5190円)と比べて変わらず だった。

海外では111円台まで円売り・ドル買い

先週末16日のニューヨーク外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル= 111円33銭までの円安が進行した。米国株安定や、リスク回避で高利回り通貨 を敬遠する動きが広がったことが背景。

16日の東京株式市場の取引終了時は1ドル=110円台前半の水準だったこ とから、やや円安が進行した点は輸出関連株にとって業績先行き不安の緩和に つながる公算がある。

りそなは業績予想を引き上げ

一方、りそな銀行が16日に発表した2007年9月中間期(4-9月)連結 純利益は前年同期比74%減の1202億円となった。前年同期に繰延税金資産の 算定期間見直しに伴い純利益が押し上げられた反動で大幅な減益となったもの の、投資信託販売などが好調に推移したことから期初予想は上回った。08年3 月期の純利益は期初予想の2100億円から2300億円に上方修正した。

日興シティグループ証券の野崎浩成アナリストは16日付のリポートで、 業績が安定的に推移していることや預保法に基づく公的資金優先株返済は急が ないスタンスであることなどを評価。下期も収益の計画比アップサイドがある として、投資判断を「2H(中立、高リスク)」から「1H(買い、高リス ク)」へ引き上げた。

このほか、18日付の日本経済新聞朝刊は、金融庁が銀行の業務範囲規制を 大幅に緩和する検討に入った、と報じた。一定の要件を満たした銀行を対象に、 投資・運用目的で一般事業会社の株式を取得する自己資金での投資を解禁。さ らに、商品や商品先物取引を全面的に認め、排出権取引やイスラム金融などに も進出できるよう検討を進めるとしている。

OPECは増産に言及せず

サウジアラビアのリヤドで開催された石油輸出国機構(OPEC)加盟国 の首脳会議は18日、環境問題に関する取り組みへの強化を目指す「リヤド宣 言」を採択した。しかし原油の増産には言及せず、原油価格の高騰に対する対 策は打ち出されなかった。

会議に先立つ16日のニューヨーク原油先物相場では、OPECによる原 油価格への統制力が失われているとの見方から前日比1.67ドル(1.8%)高の 1バレル=95.10ドルと反発していた。供給力の制約によって原油価格が高値 圏を維持するとの期待から、週明けは大手商社や資源株に買いが入る可能性が ある。

米国株は3日ぶり上昇

16日の米株式相場は3日ぶりに上昇。シスコシステムズが最大100億ドル の新たな自社株買い戻しを発表したほか、アナリストがヒューレット・パッカ ード(HP)とシェブロンの株式投資判断を引き上げたのが材料視された。

主要株価3指数の終値はS&P500種株価指数が前日比7.59ポイント (0.5%)高の1458.74、ダウ工業株30種平均は同66.74ドル(0.5%)高の

13176.79ドル、ナスダック総合指数は18.73ポイント(0.7%)高の2637.24。

ソニーFH、常陽銀、国際帝石Hなどが上昇か

個別では、9月中間期の連結純利益が前年同期比52%増と伸びたソニーフ ィナンシャルホールディングス、資金運用収益の堅調などから9月中間期の連 結経常利益が同11%増加した常陽銀行に業績評価の買いが先行しそう。

西オーストラリア沖ラベンワース油田の開発を決定した国際石油開発帝石 ホールディングス、ベトナム国営石油ペトロベトナムから同国南部沖の油ガス 田権益を取得した新日本石油なども将来的な業績寄与への期待感が高まる可能 性がある。

半面、08年3月期連結営業利益見込みを減額修正したミサワホームや日成 ビルド工業、日本ハムは業績失望からの売りが優勢となる見込み。9月中間期 の連結純利益が未達となったゼンショー、9月中間期の連結純損益が黒字予想 から一転して赤字となったもようと発表したラオックスも安くなる公算。

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