日米首脳、あす初会談-「同盟強化・アジア外交との共鳴」を確認(2)

福田康夫首相は米東部時間16日午前(日本 時間17日午前)、ワシントンでブッシュ米大統領との初会談に臨み、「日米同盟 強化・アジア外交との共鳴」の重要性を確認する。

首相は就任直後の所信表明演説で、日米同盟の堅持と国際協調は、わが国 の外交の基本と述べ、日米同盟の強化とアジア外交の推進が共鳴し、すべての アジア諸国において安定と成長が根付くよう、積極的アジア外交を進めるとの 方針を示した。

首相はインド洋での海上自衛隊の給油活動再開を可能にする新テロ対策特 別措置法案が衆院を通過したことを説明し、同法案の成立に全力を挙げる考え を伝える。

両首脳は初会談で米国による北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除や米 国産牛肉の日本への輸入制限などについて意見交換する見通し。首相は大統領 に対し、北朝鮮をテロ支援国家の指定から解除しないよう要求し、大統領は米 国産牛肉の輸入制限の撤廃・緩和を求めることが予想され、双方の対応が焦点 になる。

岡崎久彦元駐タイ大使(岡崎研究所理事長)は、与党が衆院で過半数を占 めるものの、参院では野党が過半数を持つ「ねじれ国会」の状況下、政府の新 テロ対策特別措置法案の参院での可決、成立が困難な情勢にあることを念頭に、 福田政権にとって日米関係は「厳しい。よいものはない」と言明。「米国から日 本は無視されて、勘定に入らなくなる」と分析した。

高村正彦外相は13日の記者会見で、「日米関係は基本的に大変良好だ。福 田首相は、よい日米関係と対アジア外交が共鳴し合う(ことが重要だ)という 考えだ」と述べた。

町村信孝官房長官は13日午前、米国産牛肉の取り扱いをめぐり関係閣僚と 意見交換。町村氏は同日の記者会見で、「食の安全、消費者の信頼が問われてい るということを念頭に置きながら国際的な動向、科学的知見に基づいて対応す ることが重要だ」と述べた。

両首脳は朝鮮半島の非核化に向けて連携を強化することを確認する見通し。 併せて、日本人拉致問題の早期解決に向けて協力することを申し合わせる見込 み。また北朝鮮に対するテロ支援国家の指定解除に関して、福田首相は14日、 「日米関係の重要性を考えた場合、米国も総合的な判断を下さないといけない 問題だ」と述べ、解除の見送りを求める考えを強く示唆した。

米国産牛肉の取り扱いをめぐり、日本政府は2003年12月に米ワシントン 州の牛海綿状脳症(BSE)検査で陽性の牛が見つかったことを理由に米国産 牛肉の輸入を停止。05年12月に生後20カ月以下で脳や脊髄など特定危険部位 を除くことを条件に約2年ぶりに輸入を再開したが、06年1月に輸入された牛 肉に特定危険部位が混入していたことが判明し、再び禁輸措置を取った。同年 7月、安全を確認するため全箱を開梱することを条件に輸入再開を決めた。

ブッシュ大統領は07年9月、オーストラリアのシドニーで行った安倍晋三 首相(当時)との会談で、日本政府による米国産牛肉の輸入制限措置のうち、 生後20カ月以下に限るとしている「月齢制限」を撤廃するよう求めた経緯があ る。

福田首相は米東部時間16日午前(日本時間17日未明)にブッシュ大統領 との会談後、共同で記者会見を行う。同日午後(同)にはアーリントン国立墓 地で戦没者に献花するほか、米国の有識者との日米交流懇談会などに参加。同 日中に米国を出発して帰国の途に就く。17日午後に帰国予定。

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