米自動車3社のVEBA、ウォール街にとって恩恵か-約6兆円の基金

ゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・ モーター、クライスラーの米自動車大手3社と全米自動車労組(UAW)は、 ウォール街にとって素晴らしい仕組みを作り上げた。その規模は544億ドル(約 5兆9900億円)に達する。

フォード従業員が2日前に新たな労働協約に合意したことで、米自動車メ ーカー大手3社はすべて、退職者向け医療費の債務や業務を引き継ぐUAW主 導の「任意従業員福利厚生基金(VEBA)」の創設で合意した。

ミルウォーキーのコンサルタント会社、タワーズ・ペリンで医療保険計理 人を務めるデーブ・オスターンドーフ氏は、これまではっきりしなかったVE BAが新労働協約合意でファンドマネジャーらのレーダーにとらえられるよう になったと述べた上で、VEBAがJPモルガン・チェースやステート・スト リート、メリルリンチといった投資銀行の関心を引き付けるだろうと指摘した。

同氏は「過去にこれだけの規模の資金が用意されたことはなかったし、誰 も実際にビジネスとして扱ったことはない」と話し、自動車3社に続き、通信 やエネルギーなどの企業もVEBA設立に乗り出すとの見方を示した。

拠出資金はGMが320億ドル、フォードが136億ドル、クライスラーは88 億ドル。新労働協約では、UAWがこれらの資金を1つに取りまとめる。VE BAは2010年1月にスタートの予定。

業界紙ペンションズ・アンド・インベストメンツによれば、自動車3社の VEBAの規模は一部の米大手年金基金に匹敵する。全米25位のカリフォルニ ア大学の基金は544億ドル規模だという。

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