米国株:続落、損失懸念でウェルズ・ファーゴやファニーメイ安い(3)

米株式相場は続落。ウェルズ・ファーゴが 住宅市場は大恐慌以来で最悪の状況だとの見解を明らかにしたことが嫌気され た。投資家の間で、住宅金融ファニーメイ(米連邦住宅抵当金庫)は直近の決 算で信用市場での損失を隠していたとの観測が広がった。

ウェルズ・ファーゴはホームエクイティの損失は2008年も拡大すると述べ たことが嫌気され、売られた。ファニーメイは2年ぶり安値に下落した。百貨 店大手JCペニーは2005年以来の安値。減益決算のほか業績見通しの下方修 正が材料視された。

S&P500種株価指数は前日比19.43ポイント(1.3%)安の1451.15。ダウ工 業株30種平均は同120.96ドル(0.9%)低下し13110.05ドル。ナスダック総合 指数は25.81ポイント(1%)下げて2618.51で終了した。ニューヨーク証券取 引所(NYSE)の騰落比率は1対3。

ドイツ銀行プライベート・ウエルス・マネジメントの最高投資責任者(CI O)ベンジャミン・ペース氏は、「われわれは7-9月期で貸し倒れがすべて 明らかになるなどと考えていたが、その見方はやや正確さを欠いていた」と語 った。

住宅ローン提供業者

サブプライム住宅ローンの借り手によるデフォルト(債務不履行)の影響で、 金融株価指数は年初から18%下落、S&P500種の伸びは2.3%にとどまって いる。JCペニーの決算内容を受けて市場参加者は、年末商戦を前に個人消費 が減速するとの懸念をさらに強めた。

ウェルズ・ファーゴは7-9月期に提供した830億ドル相当のホームエクイ ティローンのうち貸し倒れ比率は0.77%だったことを明らかにした。

ファニーメイは10%安。フォーチュン誌によると同社は、差し押さえられた 物件の住宅ローンに関連する会計処理方法を変更したことから、今年1-9月 期の貸し倒れ比率は4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01ポイント)となって いるが、同社が11月9日に米証券取引委員会(SEC)に提出した 文書に基づくと7.5bpとなる。

ファニーメイの広報担当は文書を通じ、2007年の貸し倒れ比率は4-6bp とみていると述べた。

カントリーワイド・ファイナンシャルも売られた。

シティグループも下落。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は 15日のコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」で、住宅ローン証券の価値が さらに下落した場合、大手金融機関の評価損はまだ増えるとの見方を報じた。 WSJは80億-110億ドルの第4四半期評価損の可能性を示唆したシティグル ープにもさらなる痛みが待っている可能性があると伝えた。

JCペニーは8-10月期決算が3四半期ぶりに減益だった。当期純利益は1 株当たり1.17ドルと前年同期の同1.26ドルから減少した。また07年11月-08 年1月の1株利益を1.65-1.80ドルと、前回予想の同2.41ドルから下方修正し た。

鉱工業株、商品株

S&P500種に採用されている銘柄のうち鉱工業株で構成される株価指数は

1.3%安。電機大手ゼネラル・エレクトリック(GE)や電子コネクター・防犯 システム大手タイコ・インターナショナルはいずれも下落した。

GEは傘下のGEアセット・マネジメントの運用するファンドが住宅ローン 担保証券(MBS)を中心に約2億ドルの損失を被ったことを明らかにした。

タイコは7-9月(第4四半期)決算が前年同期比で36%の減益だった。6 月に実施した会社分割に伴うコストが引き続き圧迫した。

原油と金属相場の下落を背景に資源株も落ち込んだ。

石油大手のエクソンモービルは8月以来の安値を記録、シェブロンも下げた。 ニューヨークの原油先物相場は下落。エネルギー省が発表した週間の在庫統計 で、原油とガソリン在庫が予想外に増加したことが売り材料となった。

S&P500種のエネルギー株価指数は2.3%安だった。

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