NY外為:円上昇、ドルも高い-信用不安で高利回り通貨売り

ニューヨーク外国為替市場ではドルや円、 スイス・フランが南アフリカやニュージーランドの通貨に対して上昇した。信 用市場での損失や株安に対する懸念から高利回り資産を売る動きになった。

南ア・ランドが円に対して3.3%安、対ドルで2.4%安と下げが目立った。 カナダやノルウェー、オーストラリア、ブラジルの各通貨も下落した。米国債 に安全資産としての買いが入り、ドルは上昇した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロンのシニア通貨ストラテジスト、マイ ケル・ウールフォーク氏は「信用市場の問題は続いている。予想されたように 金融危機の余震が続いているため、リスク資産の持ち高を縮小し、円やドルに 回帰する動きになっている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時7分現在、ドルは対ユーロで前日比0.2%上昇 の1ユーロ=1.4619ドル。一時は1.4605ドルまで上昇する場面があった。 円は対ドルで0.9%高の1ドル=110円29銭。対ユーロでは1.1%高の1ユ ーロ=161円25銭。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(I CE)のドル指数は76.028と、前日の75.814から上昇。9日には74.978 と、1973年の指数導入後の最低水準を記録した。

G20会議

ポールソン米財務長官は南アフリカ共和国のケープタウンで開かれる20 カ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)を前に同行記者団に対し、「米経済は 成長を続け、長期の基本的な強さが通貨に反映される。ドル高は米国にとって 大きな利益だ」と述べた。

ドルは対ユーロで年初から9.7%下落。米連邦公開市場委員会(FOM C)が9月から2回利下げを実施したため、ドル建て資産を敬遠する動きとな った。

3カ月物財務省短期証券(TB)利回りは9ベーシスポイント(bp、1bp =0.01ポイント)低下の3.30%。信用市場の動揺から安全資産としての買い が入り、ドル高につながった。

日本とスイスの政策金利がそれぞれ0.5%、2.75%と先進国の中で低いた め、資金調達通貨となっている。リスク回避の動きが強まると、円やフランを 買い戻し、調達した資金の返済に充てるため、両通貨への需要が強まる。

円は主要16通貨に対して上昇。オーストラリア・ドルとニュージーラン ド・ドルは対円でそれぞれ1.9%、2%下落した。スイスフランは対ユーロで

0.4%高の1ユーロ=1.6402フランと、前日の1.6469フランから上昇した。

カナダ・ドルは米ドルに対して1.9%安の1カナダ・ドル=1.0149米ド ルとなった。原油や金が下落し、カナダの商品輸出が抑制されるとの思惑が広 がった。7日には1.1040米ドルと、1950年に同国が変動相場制に移行して 以来の最高値を更新していた。

ポンド

ポンドは対ドルで3週間ぶりの安値を付け、対円でも下げた。10月の英小 売売上高指数が前月比で低下し、イングランド銀行が政策金利を現行の

5.75%から引き下げるとの思惑が強まった。対ユーロでは1ユーロ=71.67 ペンスと、2003年6月以来の低水準になった。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE