クレディS:ドイツ証の石戸氏採用-新設の新興市場部門トップに起用

スイスの銀行2位クレディ・スイス・グループ のクレディ・スイス証券はドイツ証券の石戸宏之氏(39)を16日付で採用、新設した 新興市場部門のトップに起用した。顧客投資家の新興市場への投資需要に応える体制 を整える。米サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン問題で主要国から新 興国に移動する資金は多いと判断した。

石戸氏はクレディSのマネージング・ディレクターとしてエマージング・マーケ ッツ初代部長に就いた。ドイツ証でもエマージング・マーケッツ・トレーディング部 門の責任者だった。J.P.モルガン証券、米ペパーダイン大学卒業後に入社したBT アジア証券などを通じて都合15年間この業務に従事している。

新設した部は5-6人の体制を目指しており、人員採用を進めて年明けから本格 的に業務を立ち上げる。石戸氏は「クレディSが圧倒的シェアを持つブラジルなどを 皮切りに投資商品を組成していきたい」と述べた。

新興市場関連業務はシティグループやメリルリンチ、ドイツ証が強い。クレディ Sはドイツ証で同業務トップだった石戸氏を起用して追い上げを狙う。

新光総合研究所の集計(14日までの発表分)によると、東証1部上場企業の今期 (2008年3月期)連結純利益は前期比で20%増加、5期連続で過去最高益を更新する。 「中国やインドといった新興国への輸出拡大が企業収益を膨らませている」(稲垣智 博・投資調査部アナリスト)。

世界2位の経済大国である日本の7-9月期国内総生産(GDP)は外需(アジ アや欧州、中国・ロシア向け輸出)がけん引して実質で前期比0.6%増、年率換算2.6% 増と2期ぶりにプラス成長に転換した。

日本と新興国との結びつきは強まっている。こうした中でクレディSは、サブプ ライム問題で金融・資本市場が混乱している欧米といった主要国から資金を引き揚げ た投資家の、新興国への投資需要は少なくないとも予想している。

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